中国戦闘機「大躍進」までの艱難辛苦 安かろう悪かろうなイメージ 実際のところは?

「中国製戦闘機」といえば、これまでポジティブなイメージはなかったかもしれません。実際のところはどうだったのでしょうか。半世紀以上にわたる中国の、戦闘機開発の道のりを振り返ります。

つちかったノウハウを灰燼に帰さしめたのは…?

 次に中国は、MiG-21のライセンス生産を企図したJ-7(殲撃7型)に取り組みますが、やはりソ連は設計図しか売ってくれなかったため自力で開発しなくてはなりませんでした。しかしこの時期、開発現場にとってはいいニュースもありました。ソ連との不仲の一因である毛沢東が失脚し、数千万人の餓死者を出した大躍進政策が終わったのです。

 J-7の開発ではJ-6のノウハウが活かされる……かに見えましたが、1966(昭和41)年のJ-7初飛行直後、毛沢東復権を目的とした「文革」こと「文化大革命」が発生。毛沢東派は近代的な航空機工場を反革命的と見なし、ようやく問題を解決し実用化されつつあったJ-6の工場ともども破壊してしまいます。文革の影響は長く残り、J-7の量産化は70年代にまでずれ込んだ上に、次に挑んだ中国初のオリジナル戦闘機J-8(殲撃8型)もまったく開発が進みませんでした。

 その後、J-7やJ-8は何度も高性能化が行われる成功作となり、中国の開放政策への転換もあって、欧米製電子機器の搭載も計画されるようになります。これは中国にとって現代型戦闘機を手にする大チャンスでした。ところが1989(平成元)年、「六四天安門事件」発生。以降、欧米は中国に対する武器輸出に厳しい制限を課すようになってしまいます。

 やがて東西冷戦が終結した後、中国はロシアのスホーイSu-27を取得すると、なかば公然にコピーを開始します。ロシアは地下資源と戦闘機しか外貨獲得手段が無いため、コピーされると分かっていても売るしかなく、中国はSu-27、Su-30、Su-33といった各タイプを「自分のもの」としました。

【写真】性能はF-16相当? 2020年現在の中国空軍主力機 J-10

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