相性バツグン? 高速道路ICにラウンドアバウト増加のワケ 一部「それっぽいもの」も
信号のない環状の交差点「ラウンドアバウト」を、高速道路IC付近に設けるケースが増えています。円形構造の道路を設けることで様々なメリットがありますが、一部「ラウンドアバウトっぽい」道路も存在します。
なかには「ダブル」も 高速道路IC付近のラウンドアバウト
ヨーロッパを発祥とする信号のない円形の交差点「ラウンドアバウト」。2014(平成26)年9月の道路交通法改正によって「環状交差点」の名でその通行ルールが定められて以降、2020年春には全国100か所以上まで導入されましたが、これを高速道路ICの近くに設けるケースも増えています。
最初に設けられたのは、東海環状道の鞍ヶ池スマートIC(愛知県豊田市)です。こちらは、内回り側と外回り側のPAに付属した料金所から、それぞれランプウェーがラウンドアバウトへ伸び、ラウンドアバウトから県道までは1本のアクセス道路が通じているという構造です。
地元の豊田市によると、ラウンドアバウトの交差点は開通後に大型車対応のため改築したこともあり、通常の交差点よりも規模は大きいといいますが、信号もなく交通の処理がスムーズな点がメリットだといいます。
2018年に開通した山陰道の大田朝山IC(島根県大田市)には、「ダブルラウンドアバウト」なるものが日本で初めて設置されました。ここは掘割構造の山陰道本線から、スロープ状のランプウェーが本線をまたぐ県道の陸橋に接続していますが、この陸橋の両端にラウンドアバウトを2つ並べて設置したのです。
国土交通省 松江河川国道事務所によると、このダブルラウンドアバウトは進入時のスピード抑制と、逆走防止という安全対策に主眼が置かれています。高速道路を利用せず県道を通過する場合、それぞれのラウンドアバウトを半周する必要がありますが、ラウンドアバウトをひとつにしようとすると、陸橋上で大きな面積を取ることになるため「ダブル」にしたということです。
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