今や絶滅寸前、電車の「ドアカット」 駅に着いてもドア開かず 解消進む納得の理由

次第に数を減らしていく「ドアカット」

 常時行われるのは今や数例のみとなった「ドアカット」ですが、かつては各地で見られる風景でした。人口増加とともに電車1本あたりの両数も増えますが、各種条件によりホーム延伸に対応できない――そうした過渡期の光景だったと言えます。

 箱根登山鉄道の風祭駅では、2008(平成20)年にホームが延伸されるまでは、乗り入れる小田急の車両で2両分ほどの長さしかなく、車両がドアカットにも対応していないため、乗務員が手動でドアの開閉対応を行う珍しい光景が見られました。

 冒頭で紹介した東急でも、かつては九品仏駅以外に数例ありました。東横線の代官山駅では1989(平成元)年、渋谷駅側の踏切を廃止し、さらにトンネルの中へホームを延伸し、ドアカットを解消。菊名駅も、1991(平成3)年に高架化とともにドアカットは見られなくなりました。大井町線の戸越公園駅は2013年(平成25年)に踏切を大井町方面に移設しホームを延伸しています。

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かつてホームが5両分の長さしかなかった代官山駅(乗りものニュース編集部撮影)。

 同様に京王の神泉駅、京急の梅屋敷駅でも、それぞれトンネル延長と高架化によってドアカットは解消されています。

 関西では、阪神三宮駅で5両分しかないホームがありましたが、2011(平成23)年の改良工事で解消。一方、阪神の直通特急の乗り入れ先である山陽電車では、全列車が停車する大塩駅で現在もドアカットが行われています。こちらも駅の前後に踏切があるため、ホーム延伸ができない事例のひとつです。

 ちなみに、ドアカットは乗客の混乱を招き不便であるというだけでなく、別の側面からも少しずつ解消されてきました。電車にとって余計な機能となり、新車の製造コスト面でも不利になるためです。普段利用する電車の「非日常な光景」も、過去のものになりつつあります。

【了】

※一部修正しました(11月5日12時00分)。

【危なっ!】橋の上でも平気でドアが開く電車(写真)

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コメント

5件のコメント

  1. 江ノ電の腰越駅もドアカット駅です。
    解決は難しそうに見えます。

  2. 20数年前、寝台特急・あけぼの号に乗ったとき、
    青森に近づくと、多くの駅でドアカットの旨放送があったことを思い出す。

    東急の場合は自動的に設定するけど、
    あけぼの号は走行中に車掌が開かない車両を回って設定していたような気がする。

  3. ジャカルタこえーな
    まさに「初見殺し」

  4. その昔…
    ホームが3~4両分しかないローカル線で
    多客期に5両ほどに増結したディーゼル車は当然のようにホームが無い部分にかかる車があったが、ドアカットなどできないのでドアは全車で開き…
    "ありゃ ホーム無いの?…" と言いながら急いでホームのある部分の車に向かう人や、そのまま飛び降りる人やらが居たな…

    まあ旧型客車などは戸閉め装置自体無く、夏にはドア開けっぱなしで80~90キロの風に吹かれて涼んだり… なんていうのも当たり前の時代だったしな…

  5. 浅草は日中は2番しかドアカットせんけどね。
    1番は8両入る時だけだよ。