災害で唯一の九州横断路「豊肥本線」は今 「あそぼーい!」はただの観光列車ではない
別府~熊本間で「九州横断特急」の「あそぼーい!」に乗車
「あそぼーい!」は観光列車仕様となったキハ183系気動車が使われています。列車の最前部と最後部は「パノラマシート」になっており、前面の景色が見渡せるのが特徴です。「くろちゃん」と呼ばれる黒犬のキャラクターが、外装や内装のいたるところにあしらわれ、「あそぼーい!」を象徴するマスコットとなっています。
車内は、「白いくろちゃんシート」と名付けられた親子席のほか、子どもが座って遊べるスペースがあったり、「くろカフェ」と呼ばれる車内販売所も設置されたりしています。窓側の背もたれが子ども用に低くなっているのも特徴で、親子連れで楽しめる配慮がふんだんになされています。
筆者(河嶌太郎:ジャーナリスト)も2020年10月、「あそぼーい!」に別府駅から熊本駅まで乗車しました。途中の大分駅を発車すると「豊肥本線は2016年、熊本地震の影響で不通区間がありましたが、皆様の応援の力で『あそぼーい!』は大分に戻ってくることができました。これからも皆様の笑顔を上回り、元気に走ります。この列車の運転士は……」というアナウンスが流れます。ほかにも道中、熊本地震で崩落し、再建工事が進められている道路橋「阿蘇大橋」の近くに差し掛かると、ここでもアナウンスが流れました。
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