1日1000便!超緻密な航空会社のダイヤ どう作る? ANA国内線ダイヤ作成担当者を直撃

実は幅広い「飛行機のモデル」の選び方

――国内線では、どのように飛行機のモデルを選ぶのでしょうか。

 実は国内線に就航する多くの空港では、滑走路長などの地理的な条件を満たしていること、そのモデルの整備資格を保有する整備士がいること、事前に当局側に認可を受けていることなどの条件が揃っていれば、基本的にはどこでもどのモデルを投入できます。たとえば九州域内の路線に、大型のボーイング777-300型機(500席以上の座席数を持つ)を入れることも可能です。

 ただ、国内線の場合、路線別の利用者数の序列はほぼ固まっているといえます。なので、結果的に多くのお客様の乗る路線には、大きな飛行機を入れる……ということになりますが、「もし飛行機のサイズを入れ替えたらどうなるか」というのも常に意識しています。

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インタビューに答えるANA企画室ネットワーク部の大日向 航さん(2020年11月、乗りものニュース編集部撮影)。

――時刻表を改正するときには、どのような工夫をしているのでしょうか。

 ポイントとなるのは、時刻表に記載されている「ブロックタイム(飛行機が動き出してから到着し飛行機が停止するまでの時間)」です。私たちはシーズンごとに「ブロックタイムが適正かどうか」をチェックしています。これは季節、飛行機のモデル、そして出発時間帯によって細かく分析し、これを次のシーズンに反映することで、お客様にとって定時性を確保できるようにしています。冬と夏で、路線によっては、20分程度ブロックタイムがズレることもあります。

【表】確かに微妙に違う!キモの「ブロックタイム」が見直された例

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