砂利鉄道から旅客路線へ ローカル情緒ある西武多摩川線 かつての名残はどこにある?

JR中央線の武蔵境駅からちょろっと延びるのは西武多摩川線です。単線であることや構内踏切の存在など、ローカル線情緒あるこの路線は、数少ない砂利運搬路線の生き残り。貨物輸送していた当時の名残がいくつか見られます。

西武鉄道からすると離れ小島のような多摩川線

 なぜここに鉄道が延びているのか、一見不思議に感じる路線があります。東京でのその代表格が、西武多摩川線ではないでしょうか。

 同線のターミナルはJR中央線の武蔵境駅(東京都武蔵野市)。特別快速は通過してしまうやや地味な駅です。終点の是政(これまさ)駅(同・府中市)までわずか8kmの行き止まり路線で、他の西武鉄道線との接続はなく、西武鉄道にとっては離れ小島のような路線です。沿線の主な施設といえば、多磨駅(同)近くに広がる都営多磨霊園と、競艇場前駅(同)近くにある多摩川ボートレース場くらいでしょう。

Large 20201216 01
新小金井~多磨間、段差地形(国分寺崖線)の下部付近を走る西武多摩川線の電車(2020年4月、内田宗治撮影)。

 実際に乗ってみると、単線のため駅での交換(行き違い)風景や、改札口とホームとの間の構内踏切の存在など、ローカル線情緒を感じさせてくれます。白糸台駅(同)では、下車すると駅前に商店が一軒もない住宅地の光景が広がります。

 先日、筆者(内田宗治:フリーライター)は妙に懐かしい光景に出会いました。車内で向かいのロングシートに座っている全員が新聞に目を通しているのです。スマホ全盛の時代、JR山手線や中央線ではもはや見かけない光景です。一瞬、夢を見ているのかと思ったほど。しかしよく見るとそのすべてが競艇面のあるスポーツ紙なので、納得しました。

 西武多摩川線の歴史をたどると、その名のとおり多摩川と密接な関係があります。かつて多摩川の中流域から下流域は、川の砂利運搬を主目的とした鉄道路線が、なんと10路線以上も存在しました。貨物専用路線が多かったのですが、旅客輸送を行っていた路線もあります。

【写真】西武多摩川線 ローカル線情緒のひとつといえば…

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 多摩川でももっと下流の武蔵小杉では旧河道を考慮せずにタワーマンションを建てたのではないかとTVで言っていた。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス