あと鉄道さえあれば… 武蔵村山モノレール延伸に熱視線 東京唯一「鉄道ない市」どう変化
もう一つの勢力「バス派」 モノレール使わずにJR駅へ
一方、武蔵村山をめぐる路線バス網は、モノレールと別の動線を築き上げています。
モノレール開通によるダイヤ調整後も1時間4~6本の運行が確保されている武蔵村山の主要バス路線が、箱根ケ崎駅~立川駅間を結ぶ立川バスの「立12-1」「立13-1」系統です。モノレール延伸区間のルートをショートカットしつつ立川駅に向かうこの路線は、上北台駅や武蔵砂川駅のいずれからも遠い地域にとって貴重な足と言えます。
また村山団地と立川駅を結ぶ「立22」系統も、やはりモノレール開通後も一定の需要を保っており、これら地区の人々にとっては、昔と変わらず「最寄りはJR立川駅」のままなのかもしれません。
ただ、箱根ケ崎駅~立川駅間の全区間で運賃は540円、武蔵村山市内からでも400円前後はかかり、五日市街道・立川駅北側(立川通り)など渋滞スポットが点在するため朝晩の遅れは避けられません。
通勤・通学の人の流れが「自転車を乗り継いで上北台・武蔵砂川」「路線バスで立川」と大まかに分かれている武蔵村山市ですが、モノレールの延伸区間は既存のバス路線で経由している「武蔵村山市役所」「三ツ藤」「殿ヶ谷(瑞穂町)」をカバーするため、開通すれば渋滞に悩まされずに立川に向かうことができるでしょう。しかしバス事業者(立川バス)にとって、この路線の重要性は相当なものであると思われ、開業の際は慎重な調整も必要になってきそうです。
P4施設にはモノレールと同時完成などの条件をつければよかったのに。