JALのコロナ対策は盤石!? 宣言解除直後に搭乗 メリハリある衛生策が各所に 一方課題も?

JALの「こだわり」は化粧室にも 一方課題も?

 また、国内線機材では、夜間駐機時に機内の消毒が実施されていますが、それに加えフライト中も、不定期で不特定多数の人が使う化粧室の清掃をCAが行います。このときCAは防護服を着用。搭乗取材では気流の関係からベルトサインが消えている時間が短かったため、フライト後に撮影しましたが、便座周りやドアはもちろんのこと、鏡や床にいたるまで徹底的に清掃するシーンが見られました。

 ちなみに、JALの鳥取三津子客室本部長は2020年9月に「JALは、かねてから機内のトイレの清潔性についてはこだわりがある」とコメントしており、同社の化粧室へのこだわりが、そのまま高いコロナ対策にもつながっているともいえるでしょう。

Large 210327 jal 03

拡大画像

羽田発新千歳行きJL509便の搭乗口の様子(2021年3月22日、乗りものニュース編集部撮影)。

 22日に搭乗取材を実施したJL509便の乗客数は258人、折返しとなるJL508便は339人でした。ともに、比較的私服の人が多かった便でしたが、かつてのように機内で大きな声で話す人もほぼいない状況に見えました。

 両便とも各空港に到着後は、列を作ることによる密集をさけるべく、飛行機の前側にあるファーストクラス、クラスJの乗客を先に下ろし、後方の普通席の乗客は「荷物を取り出さず、座ったまま指示があるまで待機するように」といったアナウンスが流れます。

 A350-900を手掛けるエアバスの日本支社、エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー代表取締役社長は2020年5月、「飛行機から降りるとき、早く降りたいとの思いからすぐに立ち上がり、降機を待つお客さまがいるが、これはリスクが高まる。前方から徐々に順序よく降りるようにすれば、より一層安全性が高まる」と取材に対し答えており、JALのこの工夫もこれと合致します。

 ただ、一部には、その指示に反して以前のように列を作る人もいたのも事実です。この降機方法が、マスク着用やこまめな手指消毒のように広く定着するには、もう少し時間を要するのかもしれません。

【了】

【圧巻のトイレ掃除】写真でさっと見る宣言明け初日のJAL機の機内

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。