「ムーミン」「クマイチ」に「パイパイ」? 鉄道ファンが好んで使う愛称の数々

交流用電気機関車の特定番号機

 次はED75形交流用電気機関車の特定番号機です。

●「セブンオーセブン」「セブンイレブン」
 ED75形700番台の707号機と711号機です。両機とも和式客車「オリエントサルーン」をけん引する指定機ということで、車体を「オリエントサルーン」と同じ塗装として金色の帯を巻いていました。一時期は767号機も「オリエントサルーン」塗装となりましたが、「セブンシックスセブン」と呼ぶことはあまりなかったようです。707号機と711号機は廃車となっています。

●「スリーセブン」「トリプルセブン」
 こちらはED75形777号機です。製造番号がゾロ目ということで鉄道ファンに人気がある機関車です。いまではED75形が所属するのはJR東日本のみとなり、777号機は秋田車両センターに配置されています。秋田車両センターには767号機も配置されているほか、仙台車両センターには757号機が配置されています。

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快速「ELあきた」をけん引するED75形777号機(画像:photolibrary)。

●「センザンク」
「センザンク」はED75形1039号機のことです。同機は高速貨物列車や20系客車のけん引に対応したED75形1000番台のラストナンバー車で1976(昭和51)年に登場。ED75形として最後に落成した機関車でもあります。1987(昭和62)年4月のJR化でJR東日本の所属となりましたが、2001(平成13)10月にJR貨物へと譲渡されました。

 その後、JR貨物がEH500形の投入を開始したことでED75形は徐々に数を減らしていきます。同機は数少ない原色の機関車ということでファンのあいだで人気が出るようになりました。さらに、何度か休車になったものの都度復活したということも人気の一因でした。2010(平成22)年6月ごろにも休車になりましたが、台車の検査を受けて2011(平成23)年3月3日に試運転を行って復活しています。

 しかし、復活してからわずか8日後の3月11日、東日本大震災により常磐線を走行していた同機は浜吉田~山下間で津波の被害を受け、後に現地で解体されています。

ディーゼル機関車の特定番号機

 ディーゼル機関車の特定番号機にも愛称があります。

●「ナシゴ」「ナクイチ」
「ナシゴ」はDD51形ディーゼル機関車の745号機で、前照灯を増設した3灯スタイルが特徴でした。

「ナクイチ」はDD51形791号機。JR東海の欧風客車「ユーロライナー」(既廃車)にあわせた濃淡ブルーの塗装で人気を博していました。

【写真】鉄道ファン独自の愛称が付いた車両いろいろ

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コメント

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3件のコメント

  1. EF55の俗称は、靴のおばけ、またはドタ靴だとききましたが。 
    他は符丁で車両を語り合える相手がいないので知りません。

  2. 呼び方いくつか違うのあって草
    にわかがしゃしゃり出んな

  3. 写真で、東武に譲渡されたディーゼル機関車を牽引した機関車はEF200ではなく、EH200です。
    北海道新幹線の開業による寝台特急「カシオペア」の廃止に伴い、「カシ釜(ガマ)」は「銀釜(ガマ)」になりました。(EF510-500の「北斗星」は、流星デザインが消え、直流機と間違えられやすくなりました)