全国「2021年度事業スタートの新道路」 首都圏・近畿圏の2大プロジェクト始動
札幌のど真ん中に地下トンネル
地方においても、事業化されていなかった区間のプロジェクトが動き出します。
国道5号「創成川通」
・区間:札幌市東区~中央区
・延長:4.8km
・全体事業費:約1200億円
札樽道の札幌北IC付近から南へ、札幌駅を経て都心部に至る創成川通(国道5号)に地下トンネルの別線を通す事業です。既存道路の混雑を解消し、札幌都心部と高速道路のアクセス性を高める目的で、2030年に予定されている北海道新幹線の札幌延伸を見据えています。
旭川紋別自動車道「遠軽上湧別道路」
・区間:北海道遠軽町~湧別町
・延長:13.8km
・全体事業費:約300億円
2019年に道央道の比布JCTから遠軽ICまで、およそ100kmの区間が全通した旭川紋別道。遠軽からさらに北の上湧別IC(仮称)までの区間も事業化されます。計画上の終点であり、ホタテの漁獲量で全国トップクラスのオホーツク海沿いの紋別まで、一歩近づきます。
新庄酒田道路「戸沢立川道路」
・区間:山形県戸沢村~庄内町
・延長:5.8km
・全体事業費:約220億円
新庄酒田道路は山形県新庄市から日本海沿いの酒田市に至る計画の約50kmの道路で、鉄道の陸羽西線に並行します。今回の戸沢立川道路は6つ目の事業化区間です。現道である国道47号が狭く、急カーブがあるなど脆弱な一方、酒田港から内陸へ向かう貨物車の8割が同国道を通っていることから、そのバイパスが必要とされています。
石巻新庄道路「石巻河南道路」
・区間:宮城県石巻市~同
・延長:7.8km
・全体事業費:約210億円
石巻市から内陸へ、秋田県を目指す国道108号のバイパスのひとつです。石巻市と山形県新庄市を結ぶ石巻新庄道路の構想があり、その一部になる見込みです。宮城県によると、石巻市では東日本大震災以降に工業団地や市街地が沿岸部から内陸部へ移転したため、沿線地域の人口・従業者数が増加し、交通需要は震災前の約3割増になっているそうです。
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