全国「2021年度事業スタートの新道路」 首都圏・近畿圏の2大プロジェクト始動
延びるぞ山陰道! 中部~西日本
中部から西日本にかけても新道路が事業化されます。
西知多道路「長浦~日長」
・区間:愛知県知多市~同
・延長:1.6km
・全体事業費:約300億円
西知多道路は伊勢湾道と名二環、名古屋高速が接続する東海JCTから、知多半島の西海岸沿いを常滑市までつなげる計画の道路で、整備することで半島の中央部を貫く知多半島道路とともに、名古屋方面と中部空港を結ぶ道路をダブルネットワーク化する狙いがあります。
名古屋寄りの区間は、既存の西知多産業道路の自動車専用部を拡幅、常滑寄りの区間は自動車専用道を新設する形で事業が進められていますが、その両区間をつなぐ区間が今回、事業化されました。鉄道や鉄塔などのインフラが近接しており、施工にあたっては高度な技術が求められるとされています。
山陰自動車道「益田・田万川道路」「大井・萩道路」
●益田・田万川道路
・区間:島根県益田市~山口県萩市
・延長:7.1km
・全体事業費:約370億円
・●大井・萩道路
・区間:山口県萩市~同
・延長:11.1km
・全体事業費:約660億円
鳥取市から山口県下関市まで日本海側を結ぶ山陰道のうち、未事業化区間の多い山口県内で新たに2区間が事業化されます。萩市の旧須佐町、旧田万川町には高次医療機関がなく、島根県益田市の病院への搬送が年270件ほどあることから、脆弱な現道である国道191号に代わり速達性と確実性を向上させる道路が必要とされています。
熊本天草幹線道路「宇土三角道路」
・区間:熊本県宇土市~宇城市
・延長:13.5km
・全体事業費:約750億円
熊本天草幹線道路は熊本県の宇土半島から天草諸島をつないで天草市に至る計画延長約70kmの道路です。今回の事業化により、宇土半島側は全線事業化となります。周辺は集中豪雨による土砂災害や路面冠水が頻発し、現道である国道57号の通行止めで天草地域への道路が寸断し孤立する事象が、過去15年で3回発生していることから、代替路が求められています。
九州横断自動車道延岡線(九州中央自動車道)「高千穂雲海橋道路」
・区間:宮崎県高千穂町~日之影町
・延長:13.5km
・全体事業費:約750億円
九州中央部を東西につなぐ計画の九州中央道のうちの1区間が事業化。これにより熊本県山都町(旧蘇陽町)から宮崎県五ヶ瀬町、高千穂町を経て日之影町までの区間が全て事業化されました。
【了】
コメント