米軍「飛行機で台風に突っ込むのやめる」 台風観測を引き継ごうとした気象庁 爆撃機ベースで

気象衛星も富士山レーダーもない時代、日本の台風観測にアメリカ空軍の気象観測機が重用されていました。そこで気象庁は自衛隊と協力して日本独自の観測機を持とうと考えました。その導入計画の顛末を振り返ります。

気象庁が日本独自の観測機を要望

 観測体制も防災設備も不十分だった1950年代から60年代前半の日本では、「洞爺丸台風」「狩野川台風」「伊勢湾台風」「第二室戸台風」などの大型台風により、幾度となく大きな被害を受けていました。

 年配の方であれば馴染みのある富士山レーダー、これが運用を開始したのは1964(昭和39)年のこと(1995年運用終了)。ということは、それより前の気象観測体制が貧弱だった時代の日本にとって、頼みの綱はアメリカ空軍所属の気象観測機でした。

 当時、アメリカ空軍の気象観測隊は東京の横田基地とグアム島のアンダーセン基地を拠点としていました。ちなみに、1964(昭和39)年時点では、横田基地にはボーイングWB-50Dが12機、ボーイングWB-47Eが3機、それぞれ配備されていたとの記録が残っています。

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航空自衛隊がWB-47を運用した場合のイメージイラスト(リタイ屋の梅作画)

 WB-50Dのベースは、日本各地の都市空襲で知られるB-29爆撃機のエンジンをパワーアップしたB-50爆撃機でした。WB-47については、より大型のジェット爆撃機B-47をベースとしていました。

 気象観測機の任務は、台風の暴風圏内に飛び込み、中心部にある“台風の目”に「ドロップゾンデ」と呼ばれる観測機器を投下するというもので、大変危険なものでした。そのため、頑丈な機体構造、大きな行動半径と搭載能力を有する大型機でないと務まらなかったのです。

 横田基地の気象観測機は「横田~千島~カムチャッカ」または「横田~沖縄~台湾~フィリピン」を定期で飛び、ときには「横田~朝鮮半島~沖縄」を不定期でフライトするというもので、台風発生時はさらに臨時便を飛ばして対応にあたっていました。

 しかし1961(昭和36)年頃、この飛行機を使った気象観測を1963(昭和38)年までに中止したいという意向がアメリカ空軍から日本側へ伝えられました。

 一方、日本では以前から気象庁が独自の気象観測機の導入を要望していたことから、アメリカ空軍の気象観測機を引き継げないか検討が始まります。結果、1964(昭和39)年春、航空機による台風観測について気象庁から防衛庁(当時)に協力要請が入りました。大型機の運用は自衛隊でないと無理と判断したのでしょう。

【B-29のそっくりさん】WB-50の原型、B-50「ストラトフォートレス」ほか

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コメント

1件のコメント

  1. ???「第4エンジンに愛着はないな!?」

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