「ホンダロケット」飛ぶ日は近い? 宇宙事業の全貌明らかに「既存事業と親和性ある」

人工衛星がより必要になることを見越して

 ホンダいわく、人工衛星は温暖化や異常気象といった地球環境を観測したり、モビリティのコネクテッド化に有効な広域通信を可能にしたりなど、各種用途に欠かせないものであるものの、現状は打ち上げ需要に対してロケットが不足している状況だそう。こうした課題を解決するためにも、低軌道向け小型人工衛星の打ち上げが可能なロケットの開発を進めているといいます。

 加えて自動運転技術の開発などを通じて培った誘導・制御技術を活かせば、打ち上げ後にロケットの一部を着陸させ再使用することも可能になることから、それを想定した研究も進めているとのことでした。

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ホンダが開発中のアバターロボット(画像:ホンダ)。

 なお小川執行役員によると、打ち上げを行う発射場についても検討を開始しており、おそらくアメリカになるのではないかとのこと。また、開発中の再使用型小型ロケットで打ち上げる衛星の重さは1t以下を想定しているとの説明でした。

 ほかの登壇者からは、ホンダは世界で唯一、自動車と飛行機の両方を事業化している会社であるとのコメントが。確かに、二輪、四輪、飛行機に加えて汎用エンジンやポータブルバッテリー、ASIMOに代表されるロボットと、ここまで手広くやっている企業は世界でも稀です。

 スーパーカブに始まり、シビック、ASIMO、そしてホンダジェットと、ホンダは世界を驚かせ、変革してきました。もしかするとロケットや月面探査なども夢物語でなく、近い将来、本当に実現させ事業化しているかもしれません。

【了】

【ロケットだけじゃない】ホンダが考える宇宙領域

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1件のコメント

  1. 人類が地球からいなくなっても、ロボット君は紫外線や荷電粒子を浴びながら何万年も月面に…