北陸新幹線と道路が一体 「併用橋」の全体像があらわに 見た目は「ふつうの道路橋?」
新幹線どれだけ見える? 見た目は「ただの道路橋」
ほぼ完成に近づいた新幹線・道路併用橋で気になるのは、「新幹線をどこまで間近に見られるか」ということかもしれません。実際にどうなっているのか、現地で確認してみました。
最初に気がついたのは、道路が想像以上にアーチ型の形状をしていることでした。計画段階で公開されていたパース図では、新幹線と道路が一見すると並行しているようですが、橋の端部ではかなり道路が下がっています。新幹線の桁下が見えるほど、新幹線と道路では高低差がありました。
道路橋のアーチ最上部で両者は最接近。ここでは地覆(欄干の基礎となるコンクリート壁)のてっぺんと鉄道橋の防音壁最下部が同じ高さくらいに見えました。防音壁は高さ2mで、JR西日本によると、通過する新幹線が見えるのは窓から上の部分だそうです。とはいえ、道路橋からは見上げる位置関係なので、橋の最上部以外では、見える範囲はもう少し狭まるかもしれません。
遠目に見るとやはり新幹線と道路の橋は一体化しています。というより、新幹線を挟み込んで隠すように両側に道路があるため、傍目にはふつうの道路橋に見えます。開業後は、「一見ふつうの道路橋を自動車が走行しているところに、新幹線が通過していく」という、不思議な視覚体験ができるかもしれません。
こうして新幹線初となった併用橋に新幹線が走り出すのは、2024年春を予定しています。ほかにも新幹線としては初の1面2線(島式ホーム1本で線路2本だけの構造)となった福井駅や、やはり北陸新幹線初の「ひらがな駅名」となった越前たけふ駅と、福井県内は「初ずくめ」となっています。
※一部修正しました(10月23日15時45分)。
【了】
以前の犬山橋の名鉄みたいに、道の真ん中を新幹線がフルスピードで通るんだろ?