実は日本の外交的勝利!? 史上初の軍縮条約「ワシントン海軍軍縮条約」で得た“実利”

11月11日はワシントン海軍軍縮条約の交渉が始まった日。1923年に発効した本条約は、米英日仏伊5か国がどの程度の海軍力を保持できるか決めたものですが、軍艦の性能や保有量などで多くの制限があり、のちの歴史に大きな影響を与えました。

日本vs英米 戦艦「陸奥」の保有で対立

 ワシントン条約制定において大きく紛糾したのは、日本の長門型戦艦の2番艦「陸奥」を認めるか否かについてでした。「陸奥」は41cm砲8門の攻撃力、26.5ノット(約49.1km/h)の高速力を有する「高速戦艦」(日本海軍は長門型の速力を機密にしていましたが、イギリスやアメリカは概ね把握していました)であり、当時としては極めて有力な主力艦だったからです。

Large 20211029 01
竣工直前の1921年10月19日に撮影された戦艦「陸奥」(画像:アメリカ海軍)。

 イギリスやアメリカは、「陸奥」について「未完成艦なので廃艦にすべき」と主張しました。なお当時、「陸奥」は外見こそほぼ完成に近いものでしたが、装備する装甲が焼き入れをしていない防御力不十分なものであるなど、中身は未完成とも言える状態でした。

 日本は交渉の末「陸奥」の保有をイギリスとアメリカに認めさせますが、代償として、40.6cm砲を搭載したネルソン級戦艦2隻(イギリス)、コロラド級戦艦2隻(アメリカ)の保有を認めることになりました。

 40.6cm砲搭載の戦艦は、当初の想定では日本の「長門」と、アメリカの「メリーランド」だけになる予定であったため、「陸奥」を認可したことで、各国とも条約上最大の主砲を備えた最新鋭戦艦を数多く保有できるようになったと言えるでしょう。

【写真】長門型戦艦と並び称される米英の戦艦たち

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス