最後の「タスキーギ・エアメン」逝去 米国初の黒人パイロット集団 差別に実力で打ち勝つ

アメリカ史上初の黒人パイロット集団「タスキーギ・エアメン」の最後の飛行士が2022年1月に亡くなりました。有色人種への差別や偏見が激しいなか、パイロットを目指し、戦闘機乗りとして武勲を挙げた彼らの足跡をたどります。

タスキーギ・エアメンに助けられて差別やめた例も

 このパイロット訓練施設が設けられていたのがタスキーギ大学だったことから、彼らはその場所にちなんで「タスキーギ・エアメン(タスキーギ飛行兵)」と呼ばれました。なお、このような狭き門をくぐってパイロットとなった彼らは、厳しく選抜されただけあって能力面では総じて白人パイロットよりも優れていたともいわれています。

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1943年頃、ドイツ占領地域の上空を飛ぶ第332戦闘グループのP-40「ウォーホーク」戦闘機の編隊(画像:アメリカ国立公文書館)。

 タスキーギ・エアメンたちは、第99追撃中隊を嚆矢として、第100、第301、第302の各戦闘中隊を編成しました。これらを統括したのが第332戦闘グループです。彼らはカーチスP-40「ウォーホーク」、ベルP-39「エアラコブラ」、リパブリックP-47「サンダーボルト」とさまざまな戦闘機を用いましたが、もっとも戦果をあげたのが、1944年7月以降、終戦まで使用されたノースアメリカンP-51「マスタング」でした。

 黒人差別の影響もあり、いちだんと厳しい訓練を乗り越えてきただけあって、彼らは戦闘機パイロットとして一流でした。そのため、前述したようにタスキーギ・エアメンが駆る赤い尾翼のP-51「マスタング」が護衛すれば、重爆撃機部隊はドイツ戦闘機による損失をほとんど蒙らないという、素晴らしい評価まで得たのです。

 ちなみに逸話として、無事に生還し、自分たちを守ってくれたレッドテール(紅い尾翼)の「マスタング」パイロットたちに1杯奢ろうとしたところ、そこで初めて彼らが黒人だと知り、彼らに敬意を払い人種差別をやめた爆撃機搭乗員たちもたくさんいたと伝えられます。

【尾翼真っ赤なF-16も】現役時代のマクギ―飛行士ほか

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