最後の「タスキーギ・エアメン」逝去 米国初の黒人パイロット集団 差別に実力で打ち勝つ

アメリカ史上初の黒人パイロット集団「タスキーギ・エアメン」の最後の飛行士が2022年1月に亡くなりました。有色人種への差別や偏見が激しいなか、パイロットを目指し、戦闘機乗りとして武勲を挙げた彼らの足跡をたどります。

第442連隊戦闘団などに勝るとも劣らない「レッドテールズ」

 そんなタスキーギ・エアメンとして大戦を戦った最後の1人、チャ-ルズ・エドワード・マクギーが2022年1月16日に102歳で天寿を全うしたのです。アメリカに住む黒人たちにとっては、歴史上の英雄がなくなったのと同じだったといえるのではないでしょうか。

 ちなみに彼は、第2次世界大戦後も軍務に就き続け、朝鮮戦争やベトナム戦争にも従軍し、1973(昭和48)年1月31日に大佐で退役。30年の現役期間中、総飛行時間6308時間、ミッション回数計409回という実績を残しています。

 退役後は、兵役に就いたためイリノイ大学で得られなかった学位をコロンビア大学で改めて取得。航空関連の様々な名誉職を務め、1972年に創設されたタスキーギ・エアメン協会の要職にも就きました。なお2020年2月には准将に特別昇進しています。

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P-40「ウォーホーク」戦闘機をバックに並んで写真に収まるタスキーギ・エアメンたち(画像:アメリカ空軍)。

 第2次世界大戦で人種差別をはね返すため勇敢に戦った部隊というと、日本では日系人主体で編成された第100大隊や第442連隊戦闘団などが、その勇戦ぶりからよく知られています。タスキーギ・エアメンたちは、第100大隊や第442連隊戦闘団に勝るとも劣らないほど差別や偏見と戦った存在であり、彼らもまた日系人と同様の思いで、戦場に命を賭けたといえるでしょう。

【了】

【尾翼真っ赤なF-16も】現役時代のマクギ―飛行士ほか

Writer:

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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