新名神 遠のく全通「八幡京田辺~高槻」も2023年度開通は“困難”

大津~城陽は1年延期でしたが、こちらは時期が示されていません。

2023年度開通目標だった八幡京田辺~高槻

 新名神高速の全線開通が、さらに遠のく模様です。
 
 NEXCO西日本は2022年1月27日(木)、前日に国土交通省など関係者らと開催した新名神の八幡京田辺JCT・IC~高槻JCT・IC間(10.7km)連絡調整会議の結果を発表。目標とされていた2023年度の開通が困難である旨を明かしました。

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八幡京田辺JCT付近の状況。2021年11月(画像:NEXCO西日本)。

 主な要因の一つが用地取得の遅れです。昨年12月末時点で取得率は94%。未取得箇所を除き工事を進めているものの、枚方トンネル東坑口部において物件移転に時間を要したこと、土中に基準値を超える鉛が検出され土壌汚染対策などの作業を追加したことなどから、工事着手が3年程度遅れたといいます。

 その後の工事においても、トンネルを掘るシールドマシンの発進立坑の施工に時間を要しているほか、掘削度の運搬車両の受け入れ台数制限、シールドマシンのUターン方法などの検討が必要になっているそう。なおシールドマシンは国内最大級だといいます。

 こうしたことから、「2023年度の開通は困難な状況」「工程精査が必要」と結論づけられました。

 新名神の建設中区間をめぐっては、2021年12月末にも大津JCT~城陽JCT・IC間の開通見込みが2024年度へ1年後ろ倒しされたばかり。今回の八幡京田辺JCT・IC~高槻JCT・IC間については、開通見込みが示されていません。

 沿線自治体などとの意見交換では、「沿線地域の住民や地元企業の期待が大きい新名神高速道路の開通時期見直しは非常に残念であるが、早急に工程を精査し、新たな開通時期を示していただくとともに、1日も早い開通をお願いしたい」「トンネル工事や周辺環境に与える影響について、地元の不安を払拭できるように、丁寧な対応をお願いしたい」といった意見が交わされました。

【了】

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