「3列目が特等席」でも本当に使う? ミニバンはなぜ3列目を豪華にしてきたか
3列シートが特徴のミニバンといっても、3列目までフルに使うのは稀、という人は少なくありません。ところが、トヨタとホンダの新型ミニバンはどちらも「3列目が特等席」と主張。なぜこうした傾向が生まれてきたのでしょうか。
ステップワゴン、ノア/ヴォクシーとも「3列目が特等席」
2022年、年明け早々に2つの注目車が登場しました。1月7日のホンダのミニバン「ステップワゴン」の初公開(発売は春)と、13日のトヨタのミニバン「ノア」と「ヴォクシー」の兄弟車の発売です。どちらも、それぞれのメーカーを代表するミニバンのヒット車。販売ランキングでも上位に顔を見せる最重要モデルです。
そこで面白いのは、ライバルであるホンダとトヨタのどちらもが、「3列名が特等席」と新型モデルを説明していることです。ステップワゴンは、動画によるデザイナーの説明、ノア/ヴォクシーはカタログに同じ文言を見ることができます。
なぜ、3列目のシートが特等席なのかといえば、「一番に眺めがよい」というのです。
具体的には、3列目のシートの座面が高くなっており、前席に座る人たちや外の様子がよく見えるようになっています。こうすることで、気分がよくなるだけでなく、クルマ酔いもしにくくなる効果があるとか。マツダの3列シートのSUVである「CX-8」でも、3列目の座面が高く設定されており、前方がよく見えるようになっています。
そこで気になるのは、どうして今になって、突然のように3列目シートの快適さがアピールされるようになったのでしょうか。そもそも、いくら3列目を快適にしたところで、実際にはあまり使わなかったり、収納したまま、という人も少なくないはずです。
なぜ、問われればそれはクルマのメーカーが横並びがお好きだからではないだろうか、と…