特急タンゴ・エクスプローラーの今 走れば話題のレア車 3セクきっての豪華列車だった
しかし路線が電化され……
そのようななか、路線の「電化」という大きな変化が訪れました。運行開始当初は京都~園部間だけだったJR山陰本線の電化区間が、1996(平成8)年には京都~福知山間まで拡大し、これと接続する北近畿タンゴ鉄道宮福線(福知山~宮津)も併せて電化されたのです。「タンゴ・エクスプローラー」は、大部分で電化区間を走る気動車特急となりました。
さらに1999(平成11)年、JR舞鶴線(綾部~東舞鶴)も電化されたことで、運転系統の見直しが行われました。「タンゴ・エクスプローラー」は新大阪発となり、新大阪~久美浜・宮津間で2往復が運行されるようになります。
しかし2011(平成23)年に再度、北近畿地区で特急列車の再編が行われ、特急「タンゴ・エクスプローラー」は廃止。KTR001形は北近畿タンゴ鉄道線内の限定運用に従事しますが、車内に階段のあるハイデッカー構造によりバリアフリー対応が難しいこと、またJR乗り入れをしないのなら3両編成は過剰なこともあり、2013(平成25)年に定期運用から外れました。
2022年現在は2次車のみが現役であり、特急「たんごリレー」の予備車として年数回だけ本線に出るため、「走ることが話題となる超レア車両」として注目を集めているわけです。北近畿タンゴ鉄道が京都丹後鉄道になってからも、「タンゴ・エクスプローラー30周年記念企画きっぷ」が販売されるなど人気車両ではありますが、老朽化も進んでおり、いつまで現役かはわかりません。
【了】
※一部修正しました(3月5日9時20分)。
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
昔は大阪から自転車で宮津まで走るイベントがあって、よく帰りに乗ったものです(大阪サイクリング協会でしたかのイベントで)
いつの間にか、有志で走ったときに宮津から乗り換えないと帰れなくなったりして不便を感じていたりします
朝6時ぐらいに出発して、3時4時ぐらいに天橋立駅に、輪行して駅横の風呂に入って
途中下車を使って、宮津駅前の「富田屋」で飯を喰いながら後続を待ち、
8時だったか大阪直通のタンゴエクスプローラーに乗って帰ったものです。
こんな経緯があったんですね…
北陸新幹線が敦賀まで延伸されたら、小浜線・丹鉄宮舞線ルートで敦賀と天橋立を結ぶ速達ニーズが出てくるのではないか。丹後の海や青松・黒松・白松ほどのリニューアルはともかく、塗色変更ぐらいはして土日祝や観光シーズンに「最後のお勤め」をさせるとかどうだろう?宮豊線・山陰線で鳥取・米子・出雲までの直通列車も欲しいが、さすがに丹エクで長距離運行は不安かも…代替わりで引退するスーパーはくとの現行車両を智頭急行から譲り受けてお試し運行してみるとか?どうする、ウィラー。
タンゴ・エクスプローラーの車両は、「3編成」ではなく「2編成」だけです。
2編成が並んだ画像で、向かって右側が第1編成で、部品取り用になっており、事実上の廃車のため、自走不可能です。
第1編成が、自走不可能なのに廃車になっていないのは、京都府からの補助金の関係でと言われています。
Mr.Peki-chanさんの、丹鉄が小浜線を走行する案は、過去一度、丹後黒松の車両を利用した、臨時団体用の運行がありましたが、そのときは、JR西日本のディーゼル機関車に牽引されての運行でした。
丹鉄車両単独では、小浜線のATSなどが使えないための措置だったのでしょう。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
乗りものニュース編集部です。
このたびはご指摘いただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。
デッキから客室へはスロープはあったのでしょうか