麺が赤い!? 全国駅そば厳選「とりあえずこの一杯」 ド定番から“映え”の新名物まで

夏だけ、伊豆だけ?スペシャルな逸品

●実は“はこそば”だけじゃない?「豆腐一丁そば」(季節限定)
・小田急線「箱根そば」各店 ほか

 小田急の「箱根そば」系列店で毎年夏のわずかな時期に提供される「豆腐一丁そば」は、その名の通り冷やしそばの上に絹ごし豆腐がドンと一丁乗せられた、ボリュームたっぷりな逸品です。しかし実は京急電鉄系列の「えきめんや」や秋田駅「関根屋」などにも同様のメニューがあり、意外と各所で提供されています。

 近年では豆腐はロカボ(糖質制限)食材としても注目を集め、糖質を摂らずに満腹感を味わえるメニューとしても、豆腐一丁そばが注目を集めつつあります。

 その冷たくてツルツルした食感は、暑い夏でもサッパリいただけます。ただし多くの店舗では、発売は夏のみ。それぞれの店でかつお節や天かすの有無などちょっとした違いがあるので、今年の夏は各地の「豆腐一丁そば巡り」はいかがでしょうか。

●伊豆半島の山の幸を、駅そばでいただく!「しいたけそば」「イズシカそば」
・伊豆箱根鉄道 修善寺駅「イズーラ修善寺 そば処」

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修善寺駅「イズーラ修善寺」そばコーナーのしいたけそば(宮武和多哉撮影)。

 面積の9割を山岳地帯が占める静岡県の伊豆半島では、しいたけが特産品として知られ、伊豆の売店・土産物屋では乾燥しいたけ、生しいたけ、しいたけしょうゆ、しいたけUFOキャッチャーなど、さまざまな形で買い求めることができます。

 その中で、修善寺駅の改札を出て目の前にある売店とそば・軽食コーナーを併設した「イズーラ修善寺」の名物は「しいたけそば」。煮込まれた肉厚のしいたけがたっぷりと載せられ、噛むたびに山の幸の滋味が、じわじわと口いっぱいに溢れる一杯です。

 また、同店のもう一つの名物が「イズシカそば」。畑を荒らすため駆除されたシカ肉を有効活用し、ジビエ(獣肉)として提供しているものです。実はこのシカ、秋口にはしいたけを食べることもよくあるそうで、「食害」として生産者の方の悩みの種でもあります。意外なところで繋がりがある伊豆半島のシイタケとシカを両方味わうなら、「しいたけそば」の次におかわりで「イズシカそば」を、さらに手土産として改札横で販売されている修善寺駅の名作駅弁「鯵寿司」もご一緒にどうぞ。

【了】

【入口どこ!? 想像以上に狭い塩尻駅のそば店 画像で見る】

Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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コメント

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2件のコメント

  1. 伊豆箱根鉄道の駅名
    「修禅寺駅」ではなく「修善寺駅」

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。