玉突き事故は誰の責任? 追突の仕方で異なる過失割合 突っ込まれたほうも悪い!?

クルマどうしの交通事故のうち最多を占める追突事故

 10台ほどが関係する事故に発展した場合、「玉突き事故」ならば最後尾のクルマが責任を負うことになります。「順次追突」ならば現場が一般道か高速道路か、どのクルマが最初に追突したのかなど、複数の要素を考慮して責任の所在が確定されます。

 ちなみに「(A→B)→C」といったケース、例えばBが急ブレーキをかけたことで後続のAが追突し、それによってBがCへ追突した場合はどうでしょうか。Bの急ブレーキに理由がない場合は、BとAに責任が生じ、その責任割合に応じ共同してCへ賠償することになるといいます。

 この「理由がない急ブレーキ」には、近年よく耳にするあおり運転が含まれることがあります。道路に落下物があったからなど、危険を回避するためやむを得ない場合を除き、急ブレーキは道路交通法で禁止されています。相手を威圧するためや仕返しのためなどで行うと、理由がないブレーキとみなされ、過失割合が増える場合があるようです。

 警察庁の資料によると、2021年に発生した車両どうしの交通事故のうち、最も多いのが追突事故で約35%を占めています。うち約9割が「進行中以外」、つまり停車中のクルマに後続車が追突するケースです。前方で万が一の事態が発生しても対応できる車間距離を保持したり、こまめな休憩で漫然運転を防いだり、渋滞末尾などで後続車へアピールしたりするのが追突防止に役立つといえます。

【了】

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