ヨコスカの「ミッドウェー」退役から30年 日本に初めて配備された米ご長寿空母の生涯

アメリカが世界で唯一、自国外に空母を配置し続けている日本。その端緒となったのが今から50年ほど前に初めて配備された空母「ミッドウェー」でした。第2次大戦終結の年に生まれ、冷戦後に退役したご長寿艦について振り返ります。

排水量や搭載機関は戦艦と同レベル

 ルーズベルト大統領に装甲空母の建造を要求されたアメリカ海軍は「資材供給の面で他の空母建造に悪影響がある」と、建造に消極的な態度をとります。しかし、再度大統領から建造するよう要求されたため、当時、エセックス級として計画していた「CV41」と「CV42」の2隻を新たな装甲空母として建造するよう計画変更しました。

 その後、1943(昭和18)年6月には、「CV43」も装甲空母に変更され、これで3隻が新設計の空母として計画。合わせて艦種呼称も大型空母を現す「CVB」を新たに制定されました。

Large 20220624 01
1958年、最初の近代化改修を受けアングルドデッキを備えた後の空母「ミッドウェー」(画像:アメリカ海軍)。

 こうして建造が承認された新たな装甲空母(のちのミッドウェー級)は、基準排水量はアイオワ級戦艦に匹敵する約4万5000トン、搭載機数は120~150機、飛行甲板長、格納庫面積、航空燃料搭載量、弾薬搭載量、カタパルトなど、航空艤装の全てでエセックス級空母を上回る高性能空母として計画されたのです。

 特に飛行甲板の装甲厚89mmは、227kg徹甲爆弾や、454kg通常爆弾に耐えられる防御力を有しており、726kg爆弾についても低高度であれば耐えられる強靭さでした。また舷側装甲についても、重巡洋艦の砲撃に耐えられる、右舷178mm、左舷194mmを誇っていました。

 機関もアイオワ級戦艦と同じ、当時世界一となる21万2000馬力の高出力蒸気タービン(機関自体はアイオワ級とは別設計)を搭載し、33ノット(時速61.1km/h)の快速性を有していました。

 しかし、建造するにあたっては「他艦の建造計画に悪影響を及ぼさない」という前提が設けられたため、1番艦「ミッドウェー」が就役したのは、第2次世界大戦が終わった後の1945(昭和20)年9月でした。

【人文字で「サヨナラ」】横須賀に配置されていた頃の「ミッドウェー」

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号