【空から撮った鉄道】成田空港周辺の鉄道を上空から観察する

過去に何度か空港と鉄道の関わりを空撮してきました。今回は、かつて「新東京国際空港」とも呼ばれた「成田空港」のアクセス鉄道であるJR、京成電鉄、芝山鉄道を紹介します。

この記事の目次

・成田空港付近の鉄道は少し複雑
・空港上空での撮影は数々の条件をクリアせねばならず…
・撮影プランの変更は日常茶飯事
・「成田エクスプレス」同士のすれ違いや京急との出会いも

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成田空港付近の鉄道は少し複雑

 飛行機と鉄道はお互いに交通機関のライバルですが、日本も外国も問わず、空港のアクセスとして鉄道が重要な役割を担っています。都市中心部から空港までを独立した線路で結ぶ路線もあれば、市民の足である地下鉄や通勤通学路線がそのまま空港へ乗り入れるケースもあります。

「成田空港」(正式名称は「成田国際空港」)は、既存の路線から分岐して空港アクセス鉄道が整備されました。JR東日本の成田線は成田駅から空港支線が分岐し、特急「成田エクスプレス」などが走ります。京成電鉄の本線は京成成田駅から延伸し、途中で本線と東成田線が分岐します。さらに北総開発鉄道を延伸して、2010(平成22)年に京成成田空港線「成田スカイアクセス線」が開業。「スカイライナー」が時速160km運転をしています。

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営業キロわずか2.2kmの芝山鉄道。終点の芝山千代田駅に京成電鉄3000形が停車する。周囲は倉庫や工場、貨物機のスポットなどがある(2022年5月4日、吉永陽一撮影)。

 少々複雑なのは、JRの成田線空港支線と成田スカイアクセス線が途中で合流し、同一高架橋上を異なる会社の空港アクセス特急が走ること。京成本線と東成田線が地上で分岐すると、本線は地下区間で成田スカイアクセス線と合流して成田空港駅へ向かうのに対し、東成田線は地下の東成田駅から芝山鉄道となって再び地上へ現れ、貨物航空機の格納庫付近にある芝山千代田駅で終点となっていることです。

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芝山千代田駅を左上にして、ANAのエアバスA380型機「FLYING HONU」の2号機(JA382A)が誘導路を行く。この日、「FLYING HONU」の2号機はチャーターフライトに使用され、まさに離陸するために滑走路へと向かうシーンである(2022年5月4日、吉永陽一撮影)。

 成田空港のアクセス鉄道は成田新幹線という計画もあって、アクセス鉄道の歴史は空港反対運動も絡むと語ることが多くなってくるのですが、ここでは空撮のお話なのでその点の経緯は省きます。

 なお東成田駅は、1978(昭和53)年から1991(平成3)年まで成田空港駅を名乗っていました。その時代に行ったことがあるのですが、空港まではバス連絡で不便だった思い出です。成田空港駅と名乗りながら空港ターミナル直下に駅を設置できなかったのは、成田新幹線がターミナル直下に駅を設置するため乗り入れできなかったとか。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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