成田空港アクセス塗り替わる? 格安高速バス“山手線の西側”攻略へ N'EXなき池袋
池袋を「切った」成田エクスプレス 変わるアクセス
池袋から成田空港へのアクセスは、鉄道ならば日暮里乗り換えの「京成スカイライナー」、そして池袋から直通のJR特急「成田エクスプレス」がありました。しかし、後者は2022年3月のダイヤ改正で池袋・大宮発着を打ち切るなど、「池袋は日本で3位の乗降人員(現在は2位)がありながら、成田アクセスが悪かった」と平山社長は話します。
今回の路線の実現でキーになっているのは、4社のなかでも、池袋駅西口で路線バスを運行する国際興業でしょう。同社が入ったことで、池袋駅西口バスターミナル(7番乗り場)への乗り入れを果たしたといえます。
「これにより、当社(国際興業)の成田空港路線は、大宮、川口、赤羽、池袋と営業エリアの4つのターミナルをカバーできました」(国際興業 専務取締役 後藤崇輔さん)
そしてこの「LCBの拡大」というテーマは、成田空港側の要請でもあります。成田国際空港株式会社(NAA)執行役員の吉田昭二さんによると、「2018年から取り組んでいる成田空港の機能強化では、年間発着回数を30万回から50万回に、そのうちLCCの割合を2割から5割に拡大する目標を掲げています。そのうえで、最も大事なのが空港アクセスです」とのこと。
なお、成田空港を発着する航空路線は直近で、国際線が130都市のうち2割、国内線が23都市のうち8割ほどの運航だといいますが、「全く悲観していません。コロナがまもなく収束し、航空需要はどんどん伸びてきます」(NAA 吉田さん)との見通し。
東京駅ではかなり浸透したLCBの存在ですが、山手線の西側ではまだまだ「知らない人が多い」(ウィラーエクスプレス 平山社長)とのことで、東急バスの渋谷発着路線も含め、どれたけPRできるかが今後のカギになりそうです。
ちなみに、NAAの吉田さんによると、残る新宿発着の成田空港LCBについても検討を進めているといいます。新宿は外国人が泊まるホテルが多く、成田空港からまず向かう目的地の筆頭なのだそうです。
【了】
令輪5年度末のしらさぎ亡き後には、セントレア(中部国際空港)~敦賀駅北陸新幹線口まで
"新幹線リレーLCB"
を設けるといいだろう。