トム・クルーズもここで習った!? P-51「マスタング」飛行学校に突撃 ライセンス取得への壁とは
P-51乗るためにはT-6「テキサン」も操縦必須
スタリオン51は、ウォルトディズニー・ワールドリゾート(WDW)で有名なフロリダ州オーランド近郊にあるキシミー・ゲートウェイ空港の一角にあります。ここでは複座型で前後の席とも操縦装置が付いた訓練用のTF-51を2機保有しており、これを使えばインストラクターが同乗しての訓練フライトが可能です。
こう聞くと、「ここに来れば誰もがP-51の操縦ライセンスを手に入れられるのでは」と思うかもしれませんが、憧れの大戦機パイロットになるのはそう簡単ではありません。
スタリオン51の創設者兼教官であり、自身もP-51で1万時間もの操縦経験があるリー・ローダーバック氏に、操縦ライセンスを持っていない私も「P-51を操縦できる?」と聞いてみたところ、「I have no idea(見当もつかない)」と即答されました。
ここスタリオン51で訓練を受けるには、まず基本的なパイロットライセンスが必要なほか、それとは別に尾輪式航空機のライセンスといったFAA(米連邦航空局)が指定するいくつかの資格が必要になります。つまり、訓練でも素人がいきなりP-51の操縦桿を握ることはできず、その前段階でパイロットとしての経験と技術を積み重ねている必要があるのです。
さらにスタリオン51に入校してもP-51訓練の前段階として、同じ尾輪式のT-6「テキサン」練習機を用いた飛行訓練を最低50時間こなしたうえ、試験(チェックアウト)をパスしなければならず、P-51パイロットへの道は決して楽なものではないようです。
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