異例の超大型爆撃機B-36初飛行-1946.8.8 エンジン6基で足りないなら10基で飛ばせ!

日米開戦前からこんな巨人機開発してたなんて、アメリカ怖い!

温存された結果、実戦経験は皆無

 B-36の特徴は、エンジン10基を搭載しているという点でしょう。初飛行を含め、当初は最大出力約4000馬力の空冷星型28気筒レシプロエンジン6基を搭載していましたが、推力が不足気味であったため、後日、両翼に2発ずつジェットエンジンを搭載するようになりました。その結果、プロペラ駆動のレシプロエンジンと、ジェットエンジンを合わせて10基積むという、他に類を見ない超大型爆撃機となったのです。

 ただ、燃料を節約する観点から、ジェットエンジンの使用は離陸時と、目標上空からの離脱時などに限られ、巡航時はジェットエンジンは停止されたといいます。

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国立アメリカ空軍博物館に保存・展示されているB-36J爆撃機(画像:アメリカ空軍)。

 B-36の乗員数は15名、爆弾倉は4つあり、そこに最大約39.6t(8万7200ポンド)もの爆弾を積むことができたそう。この量は第2次世界大戦において多用された4発爆撃機B-17「フライング・フォートレス」の最大5.8t(1万2800ポンド)と比べて約7倍の量であり、対日戦の主力であったB-29「スーパーフォートレス」が持つ最大搭載量9.1t(2万ポンド)と比べても約4.5倍近い、とてつもない量でした。

 部隊運用は1948(昭和23)年から始まり、トータルで380機あまりが生産されましたが、最新鋭の戦略爆撃機として温存された結果、1950(昭和25)年から始まった朝鮮戦争には投入されませんでした。

 また1951(昭和26)年にはより高性能なジェット爆撃機B-47が登場し、さらにアメリカの核戦略自体が弾道ミサイル中心にシフトしていったことなどにより、B-36は一度も実戦に参加しないまま1959(昭和34)年2月に退役しています。

 なお、1950年代初頭には本機を純ジェット化したYB-60という試作機も開発されています。同機は主翼や尾翼、機首部分などを新たに設計し、ジェットエンジン8発搭載に改められていましたが、ライバルのボーイングが開発したB-52の方が飛行性能などで勝っていたため採用されず、試作で終わっています。

【了】

【改良型YB-60の姿も】B-36の各タイプ&巨人機のコックピット

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