京王線 明大前駅「2面4線高架化」で消えそうな3つの「クセの強い風景」"あるあるネタ"にも変化?

猛烈ラッシュを切り抜ける"神ダイヤ"

【2】「電車が渋滞発生中」な風景も消える?

 朝夕のラッシュ時でよく見られる光景で、電車が明大前駅に停車しているあいだ、次の電車がすぐ後ろまで迫っている状態です。後ろの電車はジリジリと少しずつ接近することも。電車が発車して駅構内が開放されると、すぐさま後続の電車がホームへ滑り込みます。

 しかし明大前駅が「2面4線」構造になると、後ろの電車は、前の電車が発車する前に向かい側の開いているホームに入線することが可能になります。これにより“待ち時間”だった時間分だけ余裕ができ、客の乗り降りが多少長引いても後ろの列車へ遅れが波及しにくくなるメリットもあります。

 同様の対応は、都内有数の過密路線であるJR中央線快速で行われてきました。新宿駅や中野駅、三鷹駅、国分寺駅の快速線は1方向に2つののりばが用意されており、ラッシュ時は後続の列車を迎え入れることが可能になっています。

【3】「長時間停車で3本連続待避」の風景

 ラッシュ時を中心に、いくつかの駅で各駅停車が「優等列車3本に連続で抜かれていく」という場合があります。

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八幡山駅での通過待ちの風景(乗りものニュース編集部撮影)。

 例えば8時55分に明大前を発車した各停・高尾山口行きは、まず桜上水駅に5分停車し、後続の急行と特急に抜かれ、次に八幡山駅では6分停車して区間急行・急行・特急に抜かれ、さらにつつじが丘駅でも6分停車で区間急行・急行・特急に抜かれ、明大前~調布間を38分もかけてのんびり移動します。このような「抜かれまくり電車」は、京王では枚挙にいとまがありません。

 このような光景は、待避可能駅が限られているために起こります。特急が停車する明大前駅、千歳烏山駅は待避できない2面2線でしたが、両駅とも高架化に合わせて2面4線の待避可能な駅に生まれ変わります。これにより長時間待避を無くし、より多くの駅でこまめに待避が行えるダイヤが可能となります。また、「通過待ち」ではなく「乗り換え」ができる、どこで緩急接続するのか分かりやすいダイヤにもなります。

【了】

【京王名物?「電車大渋滞」な風景】

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コメント

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3件のコメント

  1. 和光市も明大前見たく、線路容量を増やせばいいのだが。

  2. 小田急の下北沢上りは一足早く渋滞解消…
    明大前上りもか……

    タイトル写真に写っている踏切の近くまで次が迫り来て
    その次のが下高井戸を出たのも見え…
    なんていう 電車の渋滞 も無くなるのか…

  3. ようやく宿願がまでは良かったが、下北沢同様乗換え距離が長くなるのは困ったもんだ。
    井の頭線は渋谷でも銀座線駅に遠のかれており、かつての便利さはこれで完全に損なわれるね。