オーストラリア人「ミツビシ・ファイター」に興味津々? 青い日本の戦闘機F-2 空自隊員が質問攻め

独特の洋上迷彩がコンクリート上では目立った?

 また、F-2はF-16をベースにした機体ですが、その外見からF-16の派生型というイメージがあるようで、それらとの違いを具体的に聞かれることも多いとのこと。

「三分割のキャノピー(F-16は一体型キャノピー)や、垂直尾翼の付け根にドラッグシュートが収納されていることなんかを教えてあげていますね。外見上のわかりやすいポイントを実機で説明すると、すぐに納得してくれます」。

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ダーウィン基地での公開イベントの様子。手前にF-2戦闘機、奥にフランス空軍の「ラファール」戦闘機が見える。右端でピースサインを手に記念撮影をしているのはインドネシア空軍の兵士ら(布留川 司撮影)。

 しかし、最も注目されるのはやはりその外見のようです。戦闘機としては珍しい青い洋上迷彩が他国の戦闘機よりも目立つため、遠くからも目を引く青い塗装に惹かれて歩いてきた後、F-2の前で立ち止まる人も多かったようです。洋上でのカモフラージュ効果を狙った塗装がイベントでは注目の的になるのが、なんとも面白い出来事だといえるでしょう。

 会場では一般人だけでなく、演習に参加する他国のパイロットや空軍関係者もF-2を見に来ており、その人々からは本職ならでは具体的な質問が多かったそうです。また、航空自衛隊を含めた各国の派遣部隊は、演習参加を記念したオリジナルワッペンと記念コインを作っており、それらの物々交換も行われていました。自分の記念ワッペンを剥がして相手の記念パッチと交換してそれを貼る。イベントが終わるころには、航空自衛隊のF-2パイロットがフランス空軍のラファールのワッペンを肩に付けているという面白い光景も見られました。

 ダーウィンにおいていろいろな形で存在感をアピールしていた航空自衛隊のF-2戦闘機。その印象は人それぞれだったようですが、「日本製の青い戦闘機」という点はしっかりと伝わったようです。

【了】

※誤字を修正しました(8月30日21時10分)。

【画像】ダーウィン市民や他国兵士らと交流する空自隊員たち

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

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2件のコメント

  1. いい話だな〜
    世界中の空軍パイロットが、敵ではなくライバルでいられたら良いのにな
    紅の豚の様に

  2. 日本製ではないだろ