無茶な! ドイツ空軍「24時間以内にアジア展開」訓練の裏側 軍用機13機で1万km彼方へ 脱落も

ドイツ空軍が戦闘機6機を24時間以内でシンガポールに展開させた「ラピッド・パシフィック」2022訓練。その裏には派遣されたパイロットや整備士の知られざる苦労があったようです。リアルな声を聞いてきました。

部隊を2グループに分ける決断

 実は派遣されたユーロファイターの1機が、行程の途中で異常を知らせるエラーコードをコックピット内に表示したため、中継地であるUAEにおいて点検作業を行っています。しかし、任務で課せられたタイムリミットを厳守するために該当機はそのままUAEに留まり、残りの5機で移動を継続したそうです。

 このトラブルに関しては、ドイツ空軍の整備員が次のようにコメントしてくれました。「途中でユーロファイターの油圧系統に問題があることがわかりました。トラブル自体は深刻なものではなく現場で対応可能なレベルでしたが、UAE滞在の6時間では解決できませんでした。ミッション全体の時計を止めることはできないため、我々は目標達成のためにその機体をグループから外しました」。

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ダーウィン基地にならぶドイツ空軍のユーロファイター「タイフーン」戦闘機(布留川 司撮影)。

 すべての機体がそろって到着できなかったことは、外部から見ると中途半端に映るかもしれませんが、本展開の一番の目的であった「24時間以内に到着」という条件を達成するには、仕方のない選択だったともいえるでしょう。

 逆にいうと、展開部隊を2つに分け、移動と修理を同時に行えたのは、ドイツ空軍の派遣部隊の柔軟性と組織力の高さの表れともいえます。

 UAEで別れた1機のユーロファイターは、のちに修理を終えてグループと合流。全機そろって8月中旬から始まったオーストラリアの多国間共同演習「ピッチ・ブラック22」に参加しています。

【戦闘機じゃ無理ゲー!?】「ドイツ→アジアへ1日で展開」のルート

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