無茶な! ドイツ空軍「24時間以内にアジア展開」訓練の裏側 軍用機13機で1万km彼方へ 脱落も

ドイツ空軍が戦闘機6機を24時間以内でシンガポールに展開させた「ラピッド・パシフィック」2022訓練。その裏には派遣されたパイロットや整備士の知られざる苦労があったようです。リアルな声を聞いてきました。

本国から1万km以上離れた場所に部隊展開させる苦労

 演習ではユーロファイター戦闘機とA330MRTT空中給油・輸送機を中心にフライトをこなしており、約3週間の期間中は週末以外を除けば訓練飛行を連日実施しています。ここでは長距離移動とはまた別の苦労があるそうで、本国から遠く離れた地域で自国機を飛ばすために、ドイツ空軍はスペアパーツや地上で使う支援機材一式を持ち込んでいるそう。その数はなんとコンテナで56個にもなるといいます。これら膨大な物資を用意したことで、展開部隊はドイツ本国と同じレベルの兵站支援をオーストラリアで受けることができたようです。

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「ピッチ・ブラック22」での運用を支えるためにダーウィン基地に持ち込まれたドイツ空軍のコンテナ群。それぞれにはスペアパーツや支援機材が入れられており、その数は56個にもなったという(布留川 司撮影)。

 同行する輸送機の搭載量を超えたこれら物資は、海上輸送によって別便で運ばれたとのことで、今回の展開訓練では参加機や人数だけでなく、その背景にはドイツ空軍と本国の多大なる支援業務があったことが推測できます。

 戦闘機はそれ単体では活動することが難しく、今回の派遣では6機というわずかな機数でも、運用を支える後方支援は多数必須であることを教えてくれます。ドイツ空軍は今回の「ラピッド・パシフィック2022」を通じて、「1日で本国からインド太平洋地域に展開」という能力を実証した一方、その過程でノウハウや問題点を数多く学んだと言えるのではないでしょうか。

【了】

【戦闘機じゃ無理ゲー!?】「ドイツ→アジアへ1日で展開」のルート

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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