関越道や東北道「使われていないバス停だらけ」のナゼ 東名や中央道はフル稼働なのに
東名高速や中央道には、本線上に多くのバス停がありますが、関越道や東北道にはほとんどありません。実は施設としては存在するものの、使われていないところばかりなのはなぜでしょうか。近年になり使われるようになったところもあります。
本線上の「管理用施設」それはバス停
東名高速では「綾瀬バス停」、中央道では「元八王子バス停」など、渋滞ポイントの目安として交通情報などでその名を聞いたことがある人も多いかもしれません。これら高速道路では、本線上にこまめに高速バスの停留所が設けられています。
ところが、東北道や関越道では、本線脇に停留所用の施設は整備されているものの、実際には使用されていない箇所も少なくありません。本線からの分岐手前に「管理用施設」という標識が設置されているのがそのケースです。関西方面では、中国道には停留所が多い一方、北陸道などで「管理用施設」が目立ちます。
東北道、関越道などで使われていない停留所用施設が多いのは、道路が開通した時期と関係がありそうです。
名神、東名は当初から全てのバス停を使用
1960年代半ば、名神、東名が開通し、旧・国鉄バスらが高速バスを運行開始した際は、高速道路上の全ての停留所を使用していました。「急行」と呼ばれる各停タイプの便と、「特急」など速達タイプの便が設定され、「急行」は、原則、どの停留所どうしの間でも乗降できるようダイヤが組まれました。
その後に開通した中央道では、京王帝都電鉄(現・京王バス)らの新宿~富士五湖線が、中央道上野原(山梨県上野原市)までを乗車停留所、上野原から先を降車停留所(上野原は乗降ともに可)と分けることで、東京都内のみといった短距離乗車を受け付けないようにし、座席の予約管理をしやすくしました。
中央道の延伸で路線数が増え「中央高速バス」としてシリーズ化されると、甲府南IC(甲府市)までの各停留所は甲府線が、そこから岡谷IC(長野県岡谷市)までは諏訪・岡谷線が、その先は伊那・飯田線や松本線が停車する、という風に合理的な住み分けが図られました。
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