【懐かしの私鉄写真】「神奈川県のチベット」に東急電車が走った 田園都市線 長津田延伸の日 周囲は原野
東京のベッドタウンとして発展し、いまや多くの沿線人口を抱える東急田園都市線ですが、溝の口~長津田間の開業当時は、造成が始まったばかりの“原野”を2~4両編成の電車が往来する路線でした。
この記事の目次
・開業当日は雨… 駅舎の表記は「溝ノ口」のままだった
・翌日、改めて延伸開業区間に乗る
・いまやマンションが林立するベッドタウンも…
・終点の長津田駅へ 国鉄横浜線は単線
【画像枚数】全28点
開業当日は雨… 駅舎の表記は「溝ノ口」のままだった
2022年現在、東急電鉄では最長の路線となっている田園都市線は、大井町線を延長する形で1966(昭和41)年4月1日に溝の口~長津田間14.2kmが開通しました。大井町線は長津田延長を見越し、1963(昭和38)年10月11日に早々と「田園都市線」に改称されています。
開通当日は金曜日、溝の口で午前10時頃からテープカットが行われ、私は反対側のホームで人垣の頭越しにノーファインダーでカメラを構えました。おまけに小雨がパラつく天気なので露出も稼げず、ブレと粒子の荒れが重なった写真ですが、開通式の雰囲気は感じ取れると思います。
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Writer: 楠居利彦(鉄道ライター)
1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。