【空から撮った鉄道】10年間で撮りためた東急電鉄各路線を鳥瞰してみる「東横線・田園都市線・こどもの国線編」

前回は城東地域の鉄道を紹介しました。今度は城西地域の大手私鉄・東急電鉄を紹介しましょう。東急電鉄は8つの路線があります。過去に走っていた車両も含めて、各路線の鳥瞰を点描しました。今回は前編の3路線です。

この記事の目次

・気がつけば全路線を撮影
・東横線
・田園都市線
・こどもの国線

【画像枚数】全32枚

気がつけば8路線すべてを撮影

 東急電鉄は8路線から構成されます。渋谷駅を起点とした東横線と田園都市線、目黒駅起点の目黒線、大井町駅起点の大井町線、五反田駅起点の池上線、多摩川駅起点の東急多摩川線、長津田駅起点のこどもの国線、三軒茶屋駅起点の世田谷線です。

 この10年間、東急電鉄をいろいろなタイミングで撮影し、気がつけば全路線撮っていました。せっかくなので、簡単なプロフィールとともに、各路線を点描します。なお路線数が多いため、2回にわけて紹介することにしました。

東横線

 渋谷~横浜間24.2kmの路線で、東急電鉄の代表的な存在です。開通は昭和初期で、部分開通を繰り返し、渋谷~桜木町間は1932(昭和7)年に全通しました。2004(平成16)年に横浜~桜木町間を廃止して、地下鉄の横浜高速鉄道みなとみらい線と相互直通運転を開始。路線は横浜までですが、運行はみなとみらい線元町・中華街駅まで乗り入れています。

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渋谷~代官山間地下化の2年前、山手線・埼京線の線路の上を東急電鉄5050系と横浜高速鉄道Y500系がすれ違う。このカットを撮影してから早や10年が経過した(2011年2月22日、吉永陽一撮影)。

 また起点側の渋谷~代官山間は2013(平成25)年に地下化。東京メトロ副都心線と相互直通運転をしています。こうして起終点は地下鉄と乗り入れることとなり、現在に至っています。

 空撮は渋谷駅の地上駅時代末期が印象的ですね。これは過去記事『【空から撮った鉄道】大きく変化し続けるターミナル 渋谷駅の2010年と2021年』にも掲載しています。渋谷駅は1927(昭和2)年の部分開通時に誕生した高架駅で、隣接して東横デパートがオープンし、駅とデパートが直結するというスタイルとなりました。昭和・平成と、長らく渋谷の顔であった高架駅も、地下化によって姿を消します。そこで渋谷から代官山までの区間を重点的に記録しました。

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地下化工事たけなわの渋谷~代官山間。代官山駅方向から見る。このときも東急電鉄5050系と横浜高速鉄道Y500系が現れて対面シーンとなった(2012年7月31日、吉永陽一撮影)。
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Y500系を追いかけて渋谷側に移動すると、渋谷駅から続けて発車した5050系と出会うシーンに遭遇した。いまでは「渋谷スクランブルスクエア」や「渋谷ストリーム」が建ち、光景は一変してしまった(2012年7月31日、吉永陽一撮影)。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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