悲劇!車買ったら家族がゲーッ… 酔わなくて乗り心地よい車、決め手はあるのか

技術で、インテリアで 車酔い防止に各社のアプローチ

 たとえば、マツダは横揺れに対する制御技術で、ドライバーや同乗者がクルマの動きを予測しやすくなることを狙っています。ドライバーや乗員が「曲がるなら、これくらいクルマが傾くだろう」と予測したとおりに、一定な動きで、傾いて元に戻るようにする技術です。逆に言うと、乗員の予想に反して、ぐらぐらしたり、傾く速度が変化したりすると、気持ち悪くなりやすいというわけです。

 ホンダの「ステップワゴン」では、クルマ酔い防止のために、インテリアのデザインに水平基調を導入しました。特に2列目、3列目に座ったとき、より水平感が得られるように配慮されています。さらに、後席ほど人の頭の位置を高くし、クルマの進行方向などが見えやすくすることで、クルマの揺れを予測しやすくしています。

 3列あるシートが、後ろほど高くなっているのは、マツダの「CX-8」も同様で、その狙いも「クルマ酔い防止」と説明されています。また、スバルの新型「クロストレック」には、頭の揺れにくいシートが採用されています。これもクルマ酔い防止には効果が期待できます。

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ホンダ新型ステップワゴン。後席ほどシートが高く、フロントガラスの外側まで続く水平ラインが確保されている(画像:ホンダ)。

 一方で、快適度とクルマ酔いは、また別の問題と言っていいでしょう。経験から言えば、サスペンションを硬くするほど、クルマの動きは予測しやすくなります。つまり、乗り心地の硬いクルマは、意外とクルマ酔いしにくいものです。ただし、ガタガタとした揺れが大きく、騒音も大きいクルマは、快適とはとても言えません。乗っていると疲れてしまうため、できれば乗りたくないと考える人の方が多いかもしれません。

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