日本一豪華な昼行特急か 1両まるまる1個室独占「伊予灘ものがたり」に乗ってみた

専属アテンダントが接客

 当初、2号車にはギャレーと4人用個室を設置する案が検討されましたが、「山側でおもてなしする人たちがお客様から見えない」という理由で断念され、1両1個室になったとのこと。左右の風景と前面展望が独占でき、3方向の情報量は圧巻の一言です。内装も「フィオーレ」(イタリア語で花)にちなんで、桜材で彩られています。

 テーブルの一部が鏡面となっており、そこに風景が写り込みます。反射した青空が伊予灘の海面とつながり、沿線の木々も室内に入り込んだかのようです。カーテンが電動式なのも、高級感があります。

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豪華個室「フィオーレスイート」は1両まるごとが占有できるほか、専属アテンダントによる接客もある(2022年10月、安藤昌季撮影)。

 アテンダントが挨拶し、ウェルカムドリンクが提供されました。なんと「フィオーレスイート」専属のアテンダントとのことで、洗練された接客を見せてくれます。またカクテルなどの一部メニューも「フィオーレスイート」専用の商品があり、差別化されています。

 料理において特筆すべきは、「フィオーレスイート」のみのサービスとして、食後のコーヒー・お茶の器が選べること。超豪華なクルーズトレインでも「個室の専属アテンダント」「マイカップ」サービスはないのではないでしょうか。

 代金の総額は先述の個室料金のほか、最大定員の8人で松山~伊予大洲間を利用した場合は1人5670円+食事券3000~5500円。2人利用だと1人1万6170円+食事券です。ただそれでも、筆者は料金に十分見合うと感じました。

 2022年4月に運行開始した「2代目 伊予灘ものがたり」。往復4時間の旅は正直、筆者にとってあっという間でした。

【了】

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Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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