『トップガン』でマーヴェリックらを翻弄! A-4「スカイホーク」なぜ70年近く現役バリバリ?

1986年公開の映画『トップガン』でF-14を駆る主人公らを苦しめた仮想敵役のA-4「スカイホーク」。この機体は小型だからこそ高性能だったそう。なぜ小さいことがメリットなのか、そしてトップガン・スクールでの役割は何だったのか振り返ります。

軽い・安い・速いの三拍子そろった傑作機

 エド・ハイネマンはSBD「ドーントレス」急降下爆撃機、A-20「ハボック」攻撃機、A-26「インベーダー」攻撃機、A-1「スカイレイダー」艦上攻撃機といった傑作機を過去に生み出してきた実績に基づき、新型機の設計コンセプトを案出します。

 それは、軽量で小型の機体に大出力エンジンを搭載するというもので、海軍は新型機について総重量15t前後を予想していましたが、彼が示した新型機はなんとその半分程度、7~8tに抑えられていました。

Large 20221112 01
アメリカ海軍のA-4F「スカイホーク」(画像:アメリカ海軍)。

 ハイネマンは、「小型かつ軽量な機体で空力的な洗練さを追求すれば、確実に高性能が得られる」という考えを持っており、そのコンセプトに立脚して設計したからこその成果でした。こうして誕生したA-4「スカイホーク」は、小型にもかかわらず大量の兵装の搭載を実現。そして、小型ゆえに調達コストが低く抑えられただけでなく、旧式のミッドウェー級やエセックス級といった、船体サイズが小さい第2次大戦型空母でも問題なく運用できるというメリットまで有していたのです。

 このように数々の長所を持っていたことから、アメリカ海軍はA-4「スカイホーク」を制式採用します。そして1956年から運用を開始すると、アメリカ以外の国々も次々と導入し、ベトナム戦争、中東戦争、フォークランド紛争など世界中で実戦運用され、きわめて信頼性が高い機体であることも実証しました。

 特にベトナム戦争や中東戦争では、攻撃機にもかかわらず、敵が飛ばす旧ソ連製MiG-17戦闘機を空戦で撃墜しています。A-4は対地攻撃用の兵装を搭載していない「空荷」の状態であれば、それら戦闘機に負けないほどの高い加速性と運動性を発揮しました。その証拠に「ハイネマンズ・ホットロッド」「スクーター」「キディカー」「バンタムボンバー」「ティンカー・トイ・ボンバー」といった、その運動性や軽快性、サイズの小ささなどに由来する好意的な愛称をいくつも与えられています。

【写真】トップガン・スクール&「ブルーエンジェルス」カラーのA-4「スカイホーク」

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号