F-35はなぜ「ライトニングII」? 影響与えた英国製ヘンテコ機 元祖「ライトニング」とは

航空自衛隊で着々と数を増やしつつあるF-35A「ライトニングII」戦闘機。アメリカ製ながら、実は命名に際してイギリス機の影響もあったといいます。イギリスにも存在した初代「ライトニング」戦闘機とはどんな機体だったのでしょう。

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 日本の航空自衛隊も導入を進めている最新のステルス戦闘機ロッキード・マーティンF-35「ライトニングII」。いまや運用国は日米英など約10か国にものぼっており、導入を決め機体の引き渡し待ちの国まで含めると、採用国は現時点で15か国ほどにもなります。

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航空自衛隊も運用するロッキード・マーティン社製のF-35「ライトニングII」戦闘機(画像:航空自衛隊)。

 ベストセラー機になりそうな感のあるF-35ですが、愛称の「ライトニングII」とは英語で稲妻(Lightning)を意味する単語で、これにローマ数字の「II」を合わせているため、その愛称の日本語訳は「稲妻二世」あるいは「稲妻二代目」となります。

 ところで、どうしてF-35にこの愛称が付けられたのでしょうか。これには歴史的背景が大きく関係しています。F-35の製造企業ロッキード・マーティンの前身であるロッキード社は、第2次世界大戦当時、P-38「ライトニング」双発戦闘機を開発・生産していました。

 そこでロッキード・マーティン社では、この名機の再来という意味からF-35に二代目のライトニングという意味で「ライトニングII」という愛称をつけた、と言いたいところですが、実はもうひとつの理由も相乗りしています。

 それは、F-35の開発に際して最大のパートナーとなったイギリスで、かつてイングリッシュ・エレクトリック社が開発した超音速戦闘機にも「ライトニング」の愛称が付けられていたことです。

 そこで、イギリス側に敬意を表するという意味でも、「ライトニングII」の愛称が選ばれたというわけです。

【写真】エンジン縦ふたつ!? 奇抜なデザインの元祖「ライトニング」

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コメント

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5件のコメント

  1. ライトニングⅠ → P-38  英国への敬意と配慮は従。ロッキード製であることが主。ビックリした。

  2. おおむらさんに同意!
    普通はP38を思い浮かべる。

  3. もう言われてるけどライトニングⅡなのは第二次対戦機にP-38ライトニングがいたからでは?
    試作機で終わっちゃってるけどYF-23ブラックウィドウⅡだって夜間戦闘機P-61ブラックウィドウがいたからⅡって付いたように昔同じ名前の戦闘機があった場合その二世という意味合いでつけるのではないかと思いました。

  4. イギリスが創ったライトニングを「ヘンテコ」なんて言ってるけど、まがりなりにもマッハ2級の戦闘機を自力で開発できたイギリスに対して失礼ではないの?。

    なぜ上下にエンジンを装備してるのか、投影面積を下げるだけじゃない事を解ってないのか?。

  5. 山本五十六の編隊を待ち伏せしたペロハチこそ
    元祖アメリカのライトニングじゃないかねぇ