飛行機で台風の目へ! 始動7年目 台風の航空機観測プロジェクト 危険の先で何を観る?

大昔の文書にも記録が見られる「台風」は、一方でその詳細な調査はまだまだ進んでいないのが現状といいます。これを推し進めるべく、飛行機で直接的に観測するプロジェクトが進行中で、その概要や現状などについて話を聞きました。

なぜ台風を直接的に観測する必要があるの?

 なぜこうした調査が必要かというと、普段、私たちが目にする台風情報は気象衛星やレーダーなどからもたらされた情報を基に予報がなされていますが、実のところこれらの情報だけでは正確な予報をするのに全く足りていないからです。特に大型の台風になればなるほど、この情報は重要になってきます。

「実は、気象衛星からは中心気圧や最大風速を大体の値でしか測定できません。また、温度や湿度の詳細も知ることができないのです。これらの詳細を知るには直接観測してデータを取るしかありません。特に勢力の強い台風は(気象衛星からの観測と直接観測のあいだに)大きな違いの出ることが多く、仮に、本土にスーパー台風が上陸することがあった場合は、強度推定値や予測値に大きな誤差があることは防災面で大きな問題です」(坪木教授)

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台風の直接観測プロジェクトをけん引する、名古屋大学宇宙地球環境研究所・横浜国立大学台風科学技術研究センターの坪木和久教授。

 台風の予想経路に関しては、年々正確になってきてはいますが、強度予報の方はまだまだ改善の余地があります。坪木教授のチームが調査した結果、気象衛星では計測しきれない情報が多数あることが証明され、台風予報の改善にも役立てられているとのことです。

「気象衛星のデータと比べ、最大で15ヘクトパスカルくらい中心気圧の違うことがあります。目のなかの温度についても、これまで知られていなかったその構造が分かってきています。より正しい台風強度を知ることは、台風の防災に重要な情報となります。航空機による観測で得られたデータは、リアルタイムで気象庁や世界の気象予報機関に送られ役立てられています」(坪木教授)

【画像】台風のド真ん中「目」の内側からの眺めや日毎の様子の変化をたっぷりと

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