最初は木造船!? 極寒の荒波に耐えた歴代の南極観測船 やっぱりすごかった!
実は艦名は人名ではない「しらせ」(初代)
1981年12月11日に進水、同年11月12日に就役した「しらせ」は自衛隊としては初めての基準排水量1万トン越えの艦船であり、昭和時代に建造された自衛隊の艦船としては最も大きいです。
歴代の南極観測船のなかでも、南極渡航回数が25回と最も多い船で、その砕氷能力は「ふじ」以上。25回中24回、昭和基地への接岸を成功させています。また、動きが取れなくなっていたオーストラリアの砕氷船を2回救出するなどの活動もしました。
艦名は公募により「しらせ」になりましたが、ここで問題が発生します。名前は明治に南極探検を行った白瀬 矗が由来なのですが、自衛隊には人名を艦名とする習慣がありませんでした。そこで防衛庁は「名所旧跡のうち主として山又は氷河の名」と命名ルールを改正し、昭和基地近くにある白瀬の功績を称えて命名された「白瀬氷河」からとって「しらせ」という艦名になった経緯がありました。
なお、「しらせ」は2008年7月30日に退役した後、ウェザーニューズ社に引き渡されました。現在は同社関連会社であるWNI気象文化創造センターへ移管されて「SHIRASE」として、船橋港に係留されています。
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