世界が驚愕した「撃沈」も 2022年話題になった軍艦5選 米・中とも巨大船登場 日本は?

2022年も世界各国で新型艦船が次々に進水・就役しました。潜水艦から護衛艦、駆逐艦、果ては超大型の空母まで。それらのなかから筆者が独断で選んだ5つを紹介します。世界中を賑わせた注目の艦船とは何でしょうか。

中国には負けてられない? アメリカ艦

 新型空母は、中国のみならずアメリカでも生まれています。

ジェラルド・R・フォード級空母:アメリカ

 アメリカではジェラルド・R・フォード級航空母艦の3番艦「エンタープライズ」(10万1605トン)が8月27日、ハンティントン・インガルス・インダストリーズのニューポート・ニューズ造船所(HII-NNS)で起工しました。

 ニミッツ級空母の後継として設計されたフォード級は1番艦の「ジェラルド・R・フォード」が2017年に竣工。新型の原子炉、電磁カタパルト、改良された飛行甲板と航空機運用設備など、将来的な拡張性を考慮に入れた設計になっています。さらに「エンタープライズ」は、デジタル設計を取り入れただけでなく、紙の図面をやめ、ノートパソコンやタブレット端末を使った視覚的な作業指示で建造された最初の空母となります。

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在日米海軍横須賀基地に停泊するアメリカ海軍駆逐艦「ズムウォルト」。左前に並んで停泊するのは沿海域戦闘艦「オークランド」(深水千翔撮影)。

 なおフォード級の2番艦「ジョン・F・ケネディ」は2024年に、「エンタープライズ」はさらに4年後となる2028年の竣工をそれぞれ予定しています。加えてニューポート・ニューズ造船所では、4番艦となる「ドリス・ミラー」の建造に向けた作業が進められているといいます。

駆逐艦「ズムウォルト」:アメリカ

 2022年話題となった軍艦の5隻目、こちらもアメリカ艦から選んでみました。話題になったというと、突如として横須賀に寄港した異形のミサイル駆逐艦「ズムウォルト」(満載排水量1万4797トン)を外さないわけにはいかないでしょう。

「ズムウォルト」が在日米海軍横須賀基地に寄港したのは9月26日のこと。高度なステルス性を追求したデザインと現代の駆逐艦としては異質と言える巨大な船体は、アーレイバーク級が数多く接岸している横須賀基地で大いに目立っていました。

 同艦の寸法は全長182.9m、全幅24.6mで乗員数は約140人。速力は30ノット(約55.6km/h)以上を発揮できます。多様な任務に投入できるマルチミッション艦として開発された経緯から、地上への攻撃を目的とした155mmAGS(先進砲システム)を2基、搭載しています。さらにVLS(垂直発射装置)からは、日本でも配備が検討されている巡航ミサイル「トマホーク」の発射が可能です。

 しかし、こうした背景から開発費が高騰し、1隻あたりの取得単価は莫大なものとなってしまいました。結局、建造隻数は3隻に留まることになり、非常にレアな存在となっています。

※ ※ ※

 現在、日本では活発化する中国の外洋進出に備えるため、海上自衛隊と海上保安庁の双方で、各種艦船の整備を急ピッチで進めています。ロッキード・マーチンが開発した「SPY-7」レーダーを搭載したイージス・システム搭載艦や2023年度予算に建造費が盛り込まれた哨戒艦といった新しい艦種の計画も具体的なものになっています。2023年度には軽空母へと改修中の護衛艦「かが」の1回目の工事も終わる予定です。艦船の世界も目が離せない状況がしばらく続くのは間違いなさそうです。

【了】

【話題の中国空母も】2022年注目を集めた軍艦5つほか

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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