昭和は遠くなりにけり… 消えゆく電球信号機 「UFO型」も例外にあらず!
信号機用の電球の製造が、2028年にも打ち切られるそうです。LED信号機が本格的に設置され始めてから20年が経過しますが、交換のペースが速くなる昨今、宮城県の特徴的な信号機も近々見納めとなりそうです。
風前の灯火「UFO信号機」
LED信号機が普及して久しいですが、2022年末に読売新聞が報じたところによると、信号機用の白熱電球の製造が、2028年3月末で全て終了するそうです。電球のメーカーはすでに、信号機を管理する各都道府県警察へ通知しているとのこと。
ということは、見た目からしばしば話題になる宮城県のとある信号機も、近々見納めとなりそうです。
それは十字路交差点の中央上部に設置され、4方向の車両用と歩行者用の信号機 計8基が合体した通称「UFO信号機」です。正式名称は「懸垂型交通信号機」。1975(昭和50)年に愛知県名古屋市中区の新栄小学校前に試験設置されたのを皮切りに、宮城県では1979(昭和54)年ごろから採用されました。狭いスペースで効率的に信号機を設置したのです。
ただ2022年3月末時点で、宮城県には5基しか残っていなかったそう。電球タイプであり、老朽化も相まってLED信号機へ交換されています。2021年に県警の交通部交通規制課へ聞いたところ、2023年度内には全て撤去するとの回答でした。
交換後は、「UFO信号機」の形態がそのまま引き継がれる箇所もあれば、道路の拡幅を同時に行い、通常通り交差点の四隅に支柱を建てる箇所もあります。
いずれにせよ電球タイプの信号機は、全国的にレアものとなっています。2020年度末時点で、全国の公道に設置された信号機のLED化率は、車両用が66.1%、歩行者用が60.7%です。このうち、信号機の数が最多である東京都のみが、すでに両者とも100%を達成しています。
【了】
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