大幹線・JR鹿児島本線も「自動運転」へ 60km超えの区間で試験運行 その間、運転士は?

JR九州が鹿児島本線で、自動列車運転支援装置を使用した列車の走行試験を開始。車両は香椎線の「DENCHA」を改造したものです。労働人口が減少する中でも必須の安全確保、そして効率化。2024年度末の実現を目指し、試行錯誤が続きます。

香椎線での知見も踏まえて進む「自動運転」

 今回の鹿児島本線での実証には前段があります。2020年12月から香椎線で行われていた、運転士免許を持たない係員が乗務するドライバーレス自動運転(GoA2.5)の実証実験です。同社独自の自動列車停止装置(ATS-DK:パターン制御式ATS)を開発し、導入しました。

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自動列車運転支援装置の中は、上部の継電器、下部の演算部から構成される。演算部からコンピュータへは黄色いケーブルで接続(2023年3月24日、皆越和也撮影)。

 鉄道事業本部安全創造部 青柳孝彦課長代理は次のように話します。

「香椎線でのドライバーレス自動運転は、走行距離30万km、停車数17万回をこなし順調に推移し、2024年度末の実用化を目指しています。鹿児島本線での実験は、いかに地上設備の増設を少なくしながら運転士の操縦支援ができるかということで、停止位置の精度、安定性走行の確認などをしています。引き続き実験を行い23年度末、つまり1年後には本格的な実証運転を目指したい」

 今回、車両の運転席右側スペースに搭載された自動列車運転支援装置は、この装置自身が線路設備のデータベースを保有しており、線路脇の信号機といった地上設備を原則不要にするとともに、車上設備の簡素化も目指します。また、運転士の走行実績をもとに理想的な走行を実現し、消費電力削減や乗り心地向上を図ります。

 さらにリアルタイムの走行データを連動させ、走行後にデータベースの補正も行います。停車位置の誤差を少なくすべく、駅ごとの実測データをもとに正確性を向上させていくとのこと。なお、現在は各駅停車での運行のみでデータベースを運用していますが、今後は区間快速や快速運転にも対応させるそうです。

【了】

【写真】試験列車の運転台

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