米海兵隊がベタ惚れ!「ハリアー」垂直離着陸機のスゴさ 掟破りの採用から半世紀 引退近づく

アメリカ海兵隊における「ハリアーII」の運用が2026年で終わる予定です。英国の原型「ハリアー」を基にアメリカが大幅改良する形で生まれた同機の生い立ちと構造について、改めて振り返ってみました。

イギリス生まれのアメリカ育ち「ハリアーII」爆誕!

 アメリカ海兵隊に採用された「ハリアー」にはAV-8Aという米軍独自の型式が付与されました。これはイギリス空軍の「ハリアーGR.3」に相当する仕様で、1971年からイギリスで生産され102機が海兵隊に引き渡されています。こうして、アメリカ海兵隊において陸上基地からの作戦だけでなく、空母や強襲揚陸艦からも作戦が可能な「ハリアー」の機動性を活かした運用の模索が始まりました。

 しかし、VTOL機の宿命ともいえる航続距離の短さと搭載兵器の少なさが、作戦上の大きな足かせとなることが判明します。そこで、「ハリアー」の能力を強化させるためのアップグレード計画が始まりました。最初はエンジン推力を倍増させることで搭載量を2倍にする、その名も「AV-16型」の開発が検討されたものの、新型エンジンの開発に膨大な資金が必要になるため断念されます。

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1987年8月、ミラマー航空基地で撮影したアメリカ海兵隊のAV-8B(細谷泰正撮影)。

 結局、エンジンは同じロールス・ロイス製の「ペガサス」を改良して搭載し、主翼の拡大など空力的な改善と新素材の採用により、搭載量と航続距離を伸ばす方向で落ち着きました。こうして生まれたのが、マクドネル・ダグラスで開発された改良型AV-8B「ハリアーII」です。なお、初代「ハリアー」は前述の通り、開発・生産ともイギリスで行われましたが、AV-8Bに関してはアメリカで開発・生産されました。

 こうして生まれた「ハリアーII」は、初代「ハリアー」の生産数を大きく上回る337機が造られたほか、イギリスにも技術供与され、彼の地でAV-8Bと同じ仕様を取り入れた「ハリアーGR.5」が誕生しています。イギリスではさらなる改良を加えた「ハリアーGR.7」「同GR.9」を含め、合計109機がブリティッシュ・エアロスペースで生産され、同国空軍と海軍で2011年まで使用されました。

 アメリカ海兵隊が2023年現在、運用しているのは、このAV-8B「ハリアーII」になります。こちらが2026年まで使われる予定です。

【迷彩じゃない!】NASAが使った白塗り「ハリアー」ほか

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コメント

1件のコメント

  1. 日本でも岩国の米軍基地はアメリカ海兵隊が駐屯しているのでハリアーIIが居たことがあるよ、今は、同じ垂直離着陸機のF-35Bに替ったけど。

    基地のイベントでは、ハリアーIIが展示してあって排気口の位置等をよく見た記憶があります。

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