「弱冷房車」は何度なのか 「やや高め」も路線によってまちまち 各社「服装で調整を」

低めの都営大江戸線、なぜ?

 その後、弱冷房車は大都市圏の通勤路線を中心に普及。関東では1987(昭和62)年、JR東日本が東海道線と総武・横須賀線に初めて導入しました。「『冷やしすぎだ』という根強い苦情にこたえるとともに、『省エネ』を狙った」(1987年8月1日付け朝日新聞東京朝刊)といいます。

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東京メトロの前身、営団地下鉄で冷房車の割合が100%になったのは1996年のことだった。写真は日比谷線で使われた3000系電車(画像:photolibrary)。

 ただし関東の大手私鉄によると、車内の混雑具合や車両の特性により、全ての車両を均一の温度とするのは難しいといいます。また別の私鉄も、相互直通運転を行う鉄道会社と協議のうえ設定温度を決めているとし、路線事情によっても多少の差異は生じてしまいます。弱冷房車を運用するいずれの鉄道事業者も、ホームページなどで「衣服の調整」をお願いしています。

 ところで、都営地下鉄大江戸線の弱冷房車の設定温度は26度です。通常冷房も22度と、同局の他路線(弱冷房車28度、通常冷房25度)や他社と比較しても低めです。

 その理由について東京都交通局の広報課は以前、取材に対し「大江戸線は車両が小さく、お客さまが大勢乗ると空気の流れが悪くなって体感上の温度が高くなるため、冷房を強くしています」と話しました。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 弱冷車より強冷車を導入した方がいい