「インドで修理頼むよ」実現 アメリカ軍の船が初ドック入り 米印関係アピールか
もちろんあの国をけん制するため。
単純な修理以上に米印関係の強化が狙い
米海軍の救助・サルベージ艦「サルバー」が2023年7月10日、インドのチェンナイ近郊にある海運会社ラーセン・アンド・トゥブロ(L&T)の造船所に到着したと在チェンナイの米国領事館が発表しました。
同艦は7月9日に入港したそうです。今回の米海軍艦艇の受け入れに関しては、単純な修理以上に米印関係の強化をアピールするという狙いがあります。
米海軍はインドの海運系民間会社であるL&Tと、2023年6月に5年間の艦艇修理基本契約を結んでおり、その一環として「サルバー」が同地で修理を受ける初めて艦となりました。
ここ数年、日米豪印戦略対話(クアッド)などで、対中国戦略を巡り両国は接近しています。米国防総省によると、中国人民解放海軍の規模は2025年には約400隻の大小艦艇を有する戦力になると見られており、アメリカ単独で対応することは困難になりつつあり、太平洋だけではなくインド洋でも人民解放海軍は影響力を強めつつあります。
そのため、中東・欧州と太平洋地域を結ぶ、インド洋に拠点を置くことを米国は重要視しているようで、2022年にロイド・オースティン国防長官とアントニー・ブリンケン国務長官がインドに訪問した際に、同国で米国艦艇の修理を依頼することを表明。今回の「サルバー」入港となりました。
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