自慢の設備が泣いている!?「ひかりレールスター」のいま 激レア化した「ひかり」運用に乗る
「のぞみ」に抜かれないはずだったのでは?
実質「ひかり」を終えた「ひかり590号」ですが、新山口駅でかなりの乗車があります。車内には高校生の姿も見られ、通学客もいるようです。
新山口駅を出ると、車窓左側に「SLやまぐち」用転車台を備えた下関総合車両所新山口支所が見え、多くの車両が目を楽しませてくれます。
徳山着は6時41分。ここでもかなりの乗車があります。ここで「のぞみ2号」に抜かれます。
新岩国駅は6時57分着。山陽新幹線で最も乗降客数が少ない駅で、閑散としていました。
広島着は7時12分。早い時刻ですが、多くの人が乗り込み、座席の6割以上が埋まります。
広島を出ると、車窓右側に、プロ野球・広島東洋カープの本拠地であるマツダスタジアムが見えます。
東広島着7時23分。4分停車中に「のぞみ80号」が追い抜いて行きます。7時39分着の三原では、あまり車内の動きはない感じでした。
新尾道着は7時44分ごろ。ここでは「のぞみ82号」が追い抜いて行きます。
7時58分着の福山駅は「のぞみ」停車駅だけに、それなりの乗降があります。駅に福山城が隣接し、車窓左側に少しだけ見えます。
最後の途中停車駅である新倉敷駅には8時9分ごろ到着。ここでは「のぞみ4号」が追い抜いて行きました。「ひかりレールスター」は当初、「のぞみに追い抜かれないひかり」として全体の高速化に貢献する存在として生まれたので、複雑な気持ちとなります。
『いい日旅立ち』が流れ、「次は岡山」の案内が表示されます。車窓右手には、JR西日本岡山新幹線運転所や在来線の基地が見えて来ます。
「ひかりレールスター」の個室は現代の視点でも快適な設備であり、もっと活用されて欲しいと感じました。旅行商品として販売されても、面白そうだと思います。少しでも長い活躍を願いつつ、列車は8時23分、定刻通りに岡山駅に到着しました。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
コメント