小田急ロマンスカーと名鉄パノラマカーの“中の人”対談 「車体色似てる」質問の答えは

運転士を務めた高橋館長のツッコミが…!

 鈴木氏は「次のロマンスカーに展望席が付きますと断言したいですが、まだ計画はありません。6名の担当者は次のロマンスカーをどうするのか、いつも考えています。当然展望席も検討します。断言はできませんが、期待して頂ければと」と笑顔でした。

 続いて「展望席の課題 空間の作り方」へ。伊室氏は「運転席が2階にあると、天井部分の高さが苦しいので、客室内をゆるい下り坂として、高さを確保しています。冷房が効きにくいので、展望室に冷房装置を設けて、展望室の足元から冷風が出る構造です。現在のような猛暑だと『パノラマカー』の冷房装置では、運転室の冷房能力が不足するかも」と回答。

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小田急電鉄の社内報『月刊小田急』の複製(安藤昌季撮影)。

 これを聞いた高橋館長が「『LSE』の運転席は暑かったですね。冷房の効いた客室とのシャッターと運転席の窓も開けて、暑さをしのぎました」と体験談を披露。鈴木氏が「『GSE』では乗務員専用冷房があります」と返しました。

「『VSE』から運転士の帽子デザインを変更して、高さを低くしています。現在では女性運転士も増え、『GSE』では絨毯の毛を低くして、1mm稼ぐようなギリギリの設計で、運転士の体格差に対応しました」(鈴木氏)。

 伊室氏は「パノラマカーでは、乗務員が車両外板の階段を登り、外から運転室に入っていました。『乗務員がお客様の動きを妨げない』配慮でしたが、雨ではちょっと危ない方式でしたね」と苦笑。そして「展望室は事故時でのお客様の安全確保も課題です。パノラマカーではダンパーで衝撃を防ぐ構造でした」と解説。鈴木氏も「小田急もダンパーで安全性を担保しています。『GSE』で、衝突の衝撃をそらす車体を実現しました」と誇らしげでした。

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