なぜ黄色線? 高速のトンネルが「ずーっと車線変更禁止」になるワケ “解除した理由”も聞いた

規制解除の“意外なきっかけ”

 東海北陸道の車線変更禁止区間は、暫定2車線の対面通行区間である飛騨トンネル(1万712m)を除けば、この各務原トンネルのみとなっていました。車線変更禁止の解除には利用者からの要望もあったそうです。

 NEXCO中日本名古屋支社は、各務原トンネルでの規制解除のきっかけについて、トンネル火災などの際に反対側のトンネルへ退避できる「避難連絡坑」の増設が完了したため、と話していました。

 岐阜県警によると、「道路管理者と安全対策を協議するなかで、トンネル照明のLED化、避難誘導対策の強化などがなされたことを受け、規制解除となりました」といいます。この避難誘導対策の強化が、すなわち避難連絡坑の整備完了というわけです。なお、各務原トンネルより短い権現山トンネルは、トンネル照明のLED化を受け、先行して規制を解除していたといいます。

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各務原トンネル避難連絡坑のイメージ(画像:NEXCO中日本名古屋支社)。

 各務原トンネルの避難連絡坑の整備は、トンネルの防災機能強化やリニューアル工事の一環として、車線規制を伴いながら約2年をかけて完成しました。岐阜県警の高速隊は、「(トンネルが開通した1980年代から)時代が変わって、いろいろな設備が整ってきた」と振り返ります。

 他の高速道路においても、こうしたリニューアル工事が進められるなかで、既存の交通規制の見直しも行われるかもしれません。

【了】

【ホントだ!】各務原トンネル「車線変更禁止」解除ビフォーアフター(写真)

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