いずも型護衛艦「空母化」必要なの? 軍事的な合理性はあるか それ以上に大切な「日本の見られ方」

海上自衛隊は2023年10月現在、全通甲板型形状の護衛艦「いずも」「かが」の2隻を空母に改装しようと動いています。ただ、戦力的にはあまり貢献はしなさそう。有事よりもむしろ、平時の方が重用するかもしれません。

日本のイメージアップを図る切札として

 2022年、ロシアによるウクライナへの侵略戦争は世界を大きく変えてしまいました。ウクライナはロシアよりもずっと小さい国ですが、世界中から支援を得ています。それはウクライナが正義の側に立っていることが認められているからです。日本も同じように、世界のために行動することで、有事の際には世界の支持を得ることが期待できます。

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アメリカ海軍の空母「ロナルド・レーガン」(奥)と並走する海上自衛隊の護衛艦「いずも」(画像:海上自衛隊)。

 空母の保有は日本の軍事力だけでなく、外交力も高めることができるのです。かつて大日本帝国海軍(旧日本海軍)は世界最大級の空母艦隊を保有していましたが、残念ながらそれは侵略戦争の象徴となってしまいました。それを教訓とするなら、日本はいずも型護衛艦を使って自国の「お行儀よさ」を世界にアピールし、国際的な正当性を守っていることを示すことが重要になると筆者は考えます。

 空母は「軍事的合理性」だけで見るなら、日本にとってはそれほど必要ではないでしょう。しかし日本という国を城に例えた場合、その象徴である「天守閣」として、イメージ戦略の代表的存在として用いるなら、きわめて有益な存在になるのではないでしょうか。

【了】

【当たり前の光景になるか?】「いずも」でF-35B戦闘機が発着した歴史的瞬間!(写真)

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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